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毛周期(ヘアサイクル)とは、髪の成長と抜け落ちを繰り返すサイクルです。成長期・退行期・休止期の各段階の仕組みと、毛周期の乱れが薄毛にどう影響するかを解説。オンライン診療での相談方法や治療の流れ、対面診療との使い分けについてもご紹介します。
- ✓ 毛周期は成長期・退行期・休止期の3段階で構成され、髪の成長と抜け落ちを繰り返します。
- ✓ 各段階の期間や割合は年齢や個人差、健康状態によって異なり、乱れると薄毛の原因となります。
- ✓ 毛周期の乱れはオンライン診療で相談可能であり、適切な治療や生活習慣の改善で対策できます。
髪の毛は、ただ伸び続けるわけではなく、一定の周期で生え変わりを繰り返しています。この周期を「毛周期」または「ヘアサイクル」と呼び、健康な髪の維持に不可欠なメカニズムです。毛周期が乱れると、薄毛や抜け毛といった髪のトラブルにつながることがあります。本記事では、毛周期の基本的な仕組みから、各段階の特徴、そして毛周期の乱れが薄毛にどう影響するかについて、専門的な視点から分かりやすく解説します。
毛周期(ヘアサイクル)とは何ですか?

毛周期(ヘアサイクル)とは、髪の毛が成長し、抜け落ち、再び生えるまでの一連のサイクルを指します。このサイクルは、毛根の奥にある毛乳頭や毛母細胞の働きによって制御されており、健康な髪を維持するために非常に重要です。毛周期は大きく分けて「成長期」「退行期」「休止期」の3つの段階から構成されています[1]。人間の頭髪では、約10万本の毛髪がそれぞれ異なる毛周期にあるため、一度に全ての髪が抜け落ちることはありません。1日に50~100本程度の髪が自然に抜け落ちるのは、この毛周期によるものです。
当院では、薄毛の相談で来院される患者さまに、まずこの毛周期の基本的な仕組みを説明するようにしています。ご自身の髪がどのようなサイクルで生え変わっているのかを理解することで、治療へのモチベーションが高まる方も少なくありません。
- 毛周期(ヘアサイクル)
- 髪の毛が「成長期」「退行期」「休止期」の3つの段階を経て生え変わりを繰り返す生理的なサイクル。このサイクルが正常に機能することで、髪の健康が維持されます。
毛周期の3つの段階とその特徴
毛周期は、髪の成長と再生を司る複雑なプロセスであり、各段階で異なる生理的変化が起こります。これらの段階を理解することは、薄毛の原因を特定し、適切な対策を講じる上で不可欠です。
成長期:髪が活発に伸びる期間
成長期は、毛周期の中で最も長く、髪の毛が活発に成長する期間です。頭髪の場合、この期間は通常2年から6年程度とされていますが、個人差や性別によっても異なります。成長期の毛包では、毛乳頭から栄養を受け取った毛母細胞が細胞分裂を繰り返し、髪の毛が上へと伸びていきます。この時期の髪の毛は太く、長く、色素も豊富です。健康な頭皮の髪の約85%~90%がこの成長期にあると言われています[1]。成長期の期間が短くなると、髪が十分に成長する前に次の段階へ移行してしまうため、細く短い髪が増え、薄毛が目立つようになります。
当院のオンライン診療で頭皮の状態を診察する際、成長期の髪がどれだけ健康に育っているか、細く短い毛が増えていないかなどを重点的に確認します。特に、若い患者さまから「最近、髪のボリュームが減った気がする」と相談された場合、成長期の短縮が疑われるケースをよく経験します。
退行期:成長が止まり、抜け落ちる準備をする期間
退行期は、成長期を終えた髪の毛が抜け落ちる準備を始める移行期間です。この期間は比較的短く、通常2週間から3週間程度とされています。退行期に入ると、毛母細胞の細胞分裂が停止し、毛乳頭と毛包が離れ始めます。髪の毛は成長を止め、毛根が徐々に萎縮していくのが特徴です[2]。頭髪全体の約1%程度がこの退行期にあるとされています。この段階では、髪の毛はまだ頭皮に留まっていますが、毛包の活動は大幅に低下しています。
休止期:髪が抜け落ち、次の成長に備える期間
休止期は、退行期を終えた髪の毛が完全に成長を停止し、最終的に抜け落ちる期間です。この期間は通常2ヶ月から4ヶ月程度続きます。休止期の毛包では、古い髪の毛が抜け落ちる一方で、毛乳頭の周囲では新しい髪の毛の成長が始まります。頭髪全体の約10%~15%がこの休止期にあると言われています[1]。休止期の終わりに、新しい成長期の髪が古い髪を押し出すようにして、自然に抜け落ちます。このメカニズムは、毛包の再生と密接に関連しており、次世代の髪の成長を促す重要な役割を担っています[3]。
「シャンプーの時に抜け毛が多い」と初診時に相談される患者さまも少なくありません。その際、抜け毛の量だけでなく、抜けた髪の毛の根元がどうなっているか(毛根の形や太さ)を確認することで、それが自然な休止期の抜け毛なのか、それとも異常な抜け毛なのかを判断する重要な手がかりとなります。
| 毛周期の段階 | 期間(頭髪) | 特徴 |
|---|---|---|
| 成長期(Anagen) | 2~6年 | 毛母細胞が活発に分裂し、髪が太く長く成長する。全体の約85~90%。 |
| 退行期(Catagen) | 2~3週間 | 細胞分裂が停止し、毛乳頭と毛包が離れ、髪の成長が止まる。全体の約1%。 |
| 休止期(Telogen) | 2~4ヶ月 | 髪が完全に成長を停止し、自然に抜け落ちる。新しい髪の準備期間。全体の約10~15%。 |
毛周期が乱れるとどうなる?薄毛との関係

毛周期の乱れは、薄毛や抜け毛の主要な原因の一つです。特に、成長期の短縮は、髪が十分に太く長く育つ前に抜け落ちてしまうため、全体の髪のボリューム減少につながります。また、休止期の期間が長くなったり、退行期への移行が早まったりすることも、髪の密度低下を引き起こします。
成長期短縮が薄毛を招くメカニズム
男性型脱毛症(AGA)や女性型脱毛症(FAGA)の多くは、成長期の短縮が原因で起こります。特定のホルモン(男性ホルモンであるジヒドロテストステロンなど)が毛乳頭細胞に作用することで、成長期が短縮され、髪の毛が十分に成長しないうちに休止期へと移行してしまいます。結果として、細く短い「軟毛」が増え、頭皮が透けて見えるようになります。正常な毛周期では、成長期の髪が全体の85%以上を占めますが、脱毛症ではこの割合が低下し、休止期の髪が増加します[4]。
当院のオンライン診療では、患者さまにご自身の頭部の写真を複数枚送っていただき、それを基に医師が視診を行います。特に、生え際や頭頂部の髪の密度、一本一本の髪の太さや長さの変化を詳細に確認し、成長期短縮の兆候がないかを評価します。これにより、遠隔でも対面診療に近い質の高い診断を心がけています。
毛周期の乱れを引き起こす要因とは?
- 遺伝的要因:AGAやFAGAは遺伝的素因が大きく影響します。
- ホルモンバランスの乱れ:ストレス、加齢、妊娠・出産などが原因でホルモンバランスが崩れると、毛周期に影響を与えることがあります。
- 栄養不足:髪の成長に必要なタンパク質、ビタミン、ミネラルが不足すると、毛母細胞の活動が低下し、成長期が短縮される可能性があります。
- 生活習慣の乱れ:睡眠不足、過度な飲酒、喫煙、ストレスは、頭皮の血行不良や栄養供給の妨げとなり、毛周期に悪影響を及ぼします。
- 頭皮環境の悪化:フケ、かゆみ、炎症などの頭皮トラブルは、毛包の健康を損ない、毛周期を乱す原因となります。
- 特定の疾患や薬剤:甲状腺機能障害や自己免疫疾患、一部の薬剤の副作用として脱毛が起こることがあります。
毛周期の乱れは、様々な要因が複合的に絡み合って生じることがあります。自己判断で対策を行うのではなく、専門医に相談し、正確な診断と適切な治療計画を立てることが重要です。
オンライン診療で毛周期の乱れは改善できますか?
毛周期の乱れによる薄毛は、オンライン診療でも相談・治療が可能です。オンライン診療は、時間や場所の制約を受けずに専門医の診察を受けられるため、忙しい方や遠方にお住まいの方にとって非常に便利な選択肢となります。
オンライン診療のメリットと利用の流れ
オンライン診療の最大のメリットは、自宅や職場など、好きな場所から手軽に診察を受けられる点です。移動時間や待ち時間が不要なため、多忙な方でも治療を継続しやすくなります。また、薄毛の悩みはデリケートな問題であり、対面での受診に抵抗を感じる方もいらっしゃいますが、オンライン診療であればプライバシーが守られやすく、安心して相談できるという声も多く聞かれます。当院のオンライン診療では、以下のような流れで薄毛治療を提供しています。
- 予約:当院のウェブサイトから、ご希望の日時を選択し、オンライン診療の予約を行います。
- 問診・診察:予約時間になったら、ビデオ通話システムを通じて医師とつながります。現在の症状、既往歴、生活習慣などを詳しくお伺いし、必要に応じて頭部の写真などを参考に視診を行います。
- 処方:診察結果に基づき、患者さま一人ひとりに合った治療薬(内服薬や外用薬など)を処方します。治療計画や薬の副作用についても丁寧に説明します。
- 薬の配送:処方された薬は、ご自宅に発送されます。プライバシーに配慮し、中身が分からないように梱包してお届けします。
治療を始めて数ヶ月ほどで「抜け毛が減った」「髪にハリが出てきた」とおっしゃる方が多いです。処方後のフォローアップでは、副作用の有無だけでなく、患者さまが治療を継続できているか、効果の実感があるかを確認するようにしています。自宅で治療を続けられる患者さまからは、「通院の手間がなく、仕事が忙しくても続けやすいのが便利」という声をいただいています。
料金プランと定期配送オプションについて
当院では、患者さまが安心して治療を継続できるよう、様々な料金プランをご用意しています。月額制のプランや、複数ヶ月分をまとめて購入することで割引が適用されるプランなど、ご自身のライフスタイルや予算に合わせて選択いただけます。また、治療薬の定期配送オプションも提供しており、毎月自動的にご自宅に薬が届くため、薬切れの心配がなく、継続的な治療をサポートします。詳細な料金プランについては、診察時に医師またはスタッフにご相談ください。
対面診療とオンライン診療の使い分け方

オンライン診療は非常に便利ですが、全てのケースで対面診療の代わりになるわけではありません。それぞれの特性を理解し、適切に使い分けることが重要です。
オンライン診療が適しているケース
- 軽度から中程度の薄毛:AGAやFAGAの初期段階で、内服薬や外用薬による治療が主な場合。
- 治療の継続:すでに診断を受けており、定期的な薬の処方と経過観察が主な目的の場合。
- 時間的制約がある方:仕事や育児などで通院の時間が取りにくい方。
- 遠方にお住まいの方:専門医が近くにいない地域にお住まいの方。
- プライバシーを重視したい方:薄毛の悩みを他人に知られたくない方。
対面診療を検討すべきケース
- 重度の薄毛や急激な脱毛:詳細な頭皮検査や血液検査が必要な場合。
- 頭皮の炎症や痛み、かゆみが強い場合:皮膚疾患の可能性があり、直接的な視診や触診が必要な場合。
- 植毛やメソセラピーなど、高度な治療を検討している場合:これらは対面での施術が必要となります。
- オンライン診療では診断が難しいと医師が判断した場合:より詳細な情報が必要な場合や、他の疾患が疑われる場合など。
当院では、オンライン診療で診察を進める中で、より詳細な検査や専門的な治療が必要と判断した場合には、提携する医療機関への紹介や、対面での受診をお勧めすることもあります。患者さまにとって最適な治療を提供できるよう、柔軟に対応しています。
まとめ
毛周期(ヘアサイクル)は、成長期、退行期、休止期の3段階から成り立ち、髪の健康と再生に不可欠なメカニズムです。このサイクルが正常に機能することで、髪は太く長く成長し、自然に抜け落ち、再び新しい髪が生えてきます。しかし、遺伝、ホルモンバランス、栄養不足、生活習慣の乱れなど様々な要因によって毛周期が乱れると、成長期が短縮され、細く短い髪が増え、薄毛や抜け毛といった問題が生じます。薄毛の症状はデリケートな問題ですが、オンライン診療を活用することで、自宅から手軽に専門医の診察を受け、適切な治療を開始することが可能です。オンライン診療では、現在の症状や頭皮の状態を詳しく確認し、患者さま一人ひとりに合った治療薬を処方し、ご自宅へ配送します。重度の薄毛や頭皮トラブルがある場合は対面診療が必要となることもありますが、多くのケースでオンライン診療が有効な選択肢となります。毛周期の乱れに気づいたら、早めに専門医に相談し、適切なケアを始めることが、健康な髪を取り戻す第一歩です。
よくある質問(FAQ)
- Nicole Natarelli, Nimrit Gahoonia, Raja K Sivamani. Integrative and Mechanistic Approach to the Hair Growth Cycle and Hair Loss.. Journal of clinical medicine. 2023. PMID: 36769541. DOI: 10.3390/jcm12030893
- Xiufeng Bai, Mingxing Lei, Jiazhong Shi et al.. Roles of GasderminA3 in Catagen-Telogen Transition During Hair Cycling.. The Journal of investigative dermatology. 2015. PMID: 25860385. DOI: 10.1038/jid.2015.147
- Kimihiko Sugaya, Tomohisa Hirobe. Exposure to gamma-rays at the telogen phase of the hair cycle inhibits hair follicle regeneration at the anagen phase in mice.. International journal of radiation biology. 2014. PMID: 24266431. DOI: 10.3109/09553002.2014.868618
- Arlette Habashi-Daniel, Janet L Roberts, Nisha Desai et al.. Absence of catagen/telogen phase and loss of cytokeratin 15 expression in hair follicles in lichen planopilaris.. Journal of the American Academy of Dermatology. 2015. PMID: 25228111. DOI: 10.1016/j.jaad.2014.07.055