📋 この記事のポイント
ハミルトン・ノーウッド分類の全ステージを医師が解説。AGAの進行度をⅠ型からⅦ型まで図解で詳しく説明し、オンライン診療での治療の流れ、メリット、対面診療との使い分けについて紹介します。
- ✓ ハミルトン・ノーウッド分類は男性型脱毛症(AGA)の進行度を客観的に評価する国際的な指標です。
- ✓ Ⅰ型からⅦ型まで7段階に分けられ、生え際の後退や頭頂部の薄毛のパターンによって診断されます。
- ✓ 自身の進行度を理解することで、適切な治療法や治療開始時期を検討する上で重要な手がかりとなります。
男性型脱毛症(AGA)は、多くの男性が経験する進行性の脱毛症です。その進行度を客観的に評価し、適切な治療法を選択するために用いられるのが「ハミルトン・ノーウッド分類」です。この分類法は、AGAのパターンをⅠ型からⅦ型までの7段階で示し、医師と患者さまが共通認識を持つための重要なツールとなります。自身の薄毛の進行度を理解することは、治療の早期開始や効果的なアプローチを選ぶ上で非常に役立ちます。
- ハミルトン・ノーウッド分類とは何ですか?
- ハミルトン・ノーウッド分類の各ステージを解説(図解付き)
- Ⅰ型:薄毛の兆候が見られない、またはごく軽度な状態
- Ⅱ型:生え際の後退が始まる初期段階
- Ⅲ型:M字部分の薄毛が顕著になり、頭頂部も薄くなる可能性
- Ⅲ型Vertex:頭頂部の薄毛が進行するタイプ
- Ⅳ型:M字と頭頂部の薄毛がさらに進行
- Ⅴ型:M字と頭頂部の薄毛が広範囲に及び、境界が曖昧に
- Ⅵ型:薄毛の範囲が広がり、頭部全体が薄くなる
- Ⅶ型:最も進行した状態
- ハミルトン・ノーウッド分類は治療選択にどう役立ちますか?
- オンライン診療でAGA治療を始めるメリットは?
- 対面診療とオンライン診療、どう使い分けるべきですか?
- まとめ
ハミルトン・ノーウッド分類とは何ですか?

ハミルトン・ノーウッド分類は、男性型脱毛症(Androgenetic Alopecia, AGA)の進行パターンを視覚的に分類するための国際的に広く用いられている指標です。この分類は、1950年代にJames Hamiltonによって提唱され、後にO’Tar Norwoodによって改訂・普及されました。生え際の後退(M字型)と頭頂部の薄毛(O字型)の組み合わせや進行度合いによって、Ⅰ型からⅦ型までの7つの主要なステージと、いくつかの亜型に分けられます。
この分類を用いることで、医師は患者さまのAGAの進行状況を客観的に評価し、それに基づいて最適な治療計画を立てることができます。また、患者さま自身も自身の薄毛の状態を理解しやすくなるため、治療への意識を高めることにも繋がります。当院では、初診時に患者さまにご自身の頭部の写真を複数枚送っていただき、それを基に医師が視診を行い、ハミルトン・ノーウッド分類を用いて進行度を診断しています。これにより、患者さまもご自身の状態を客観的に把握し、治療の必要性をより深く理解されるケースをよく経験します。
- 男性型脱毛症(AGA)
- 成人男性に見られる進行性の脱毛症で、主に遺伝的要因と男性ホルモン(ジヒドロテストステロン)の影響により、生え際や頭頂部の髪が薄くなる特徴があります。治療せずに放置すると、薄毛が徐々に進行します。
ハミルトン・ノーウッド分類の各ステージを解説(図解付き)
ハミルトン・ノーウッド分類は、AGAの進行度をⅠ型からⅦ型までの7段階で示します。ここでは、それぞれのステージの特徴と薄毛のパターンについて詳しく解説します。ご自身の薄毛のパターンと照らし合わせながらご覧ください。
Ⅰ型:薄毛の兆候が見られない、またはごく軽度な状態
Ⅰ型は、薄毛の兆候がほとんど見られないか、ごく軽度な状態を指します。生え際の後退や頭頂部の薄毛はまだ明確ではありません。この段階では、将来的なAGAのリスクを認識し、予防的な対策を検討することが重要になる場合があります。
Ⅱ型:生え際の後退が始まる初期段階
Ⅱ型は、生え際、特に額の左右の角(M字部分)にわずかな後退が見られる段階です。M字のへこみが始まることが特徴で、多くの場合、ご自身で薄毛の進行を意識し始める時期でもあります。この段階で相談に来られる患者さまは、「最近、おでこが広くなった気がする」とおっしゃる方が多いです。早期の治療介入が効果を発揮しやすい時期と言えます。
Ⅲ型:M字部分の薄毛が顕著になり、頭頂部も薄くなる可能性
Ⅲ型は、M字部分の生え際の後退がより顕著になり、側頭部や後頭部の髪の毛との境界がはっきりしてくる段階です。また、頭頂部(つむじ周辺)にも薄毛の兆候が見られ始めることがあります。この段階では、見た目の変化が周囲からも認識されやすくなるため、治療を本格的に検討される方が増えます。
Ⅲ型Vertex:頭頂部の薄毛が進行するタイプ
Ⅲ型Vertex(バーテックス)は、Ⅲ型と同様にM字部分の生え際の後退が見られる一方で、特に頭頂部の薄毛が顕著に進行しているタイプを指します。M字の後退よりも、頭頂部の地肌が透けて見えることが特徴です。当院のオンライン診療では、頭頂部の薄毛はご自身では確認しづらいため、ご家族に写真を撮ってもらうようお願いするケースもあります。この段階では、頭皮の視診に加え、問診で生活習慣や遺伝的要因を詳しく伺い、総合的に判断します。
Ⅳ型:M字と頭頂部の薄毛がさらに進行
Ⅳ型は、M字部分の生え際の後退と頭頂部の薄毛がともに進行し、薄毛の範囲が拡大している状態です。M字と頭頂部の薄毛の間に、まだ細い毛の帯が残っていることが特徴です。この段階では、進行を食い止めるための積極的な治療が必要となります。
Ⅴ型:M字と頭頂部の薄毛が広範囲に及び、境界が曖昧に
Ⅴ型は、M字部分と頭頂部の薄毛がさらに広範囲に及び、両者の間に残っていた細い毛の帯が非常に狭くなるか、ほとんどなくなる状態です。薄毛の範囲が広がり、地肌がより目立つようになります。この段階では、治療の効果を実感するまでに時間がかかる場合があるため、根気強い治療継続が求められます。
Ⅵ型:薄毛の範囲が広がり、頭部全体が薄くなる
Ⅵ型は、M字部分と頭頂部の薄毛が完全に融合し、頭部全体が広範囲に薄くなる状態です。側頭部や後頭部の髪の毛も細くなり、薄毛の範囲がさらに拡大します。この段階では、残っている毛髪を維持し、可能な範囲で改善を目指す治療が中心となります。当院では、この段階の患者さまには、内服薬と外用薬の併用療法を提案することが多いです。例えば、内服薬としてフィナステリドやデュタステリド、外用薬としてミノキシジルを組み合わせることで、より効果的な治療を目指します[4]。
Ⅶ型:最も進行した状態
Ⅶ型は、AGAの最も進行した最終段階です。側頭部や後頭部の一部を除き、頭部全体が広範囲に薄毛になります。残っている髪の毛も非常に細く、地肌が広範囲に露出します。この段階では、治療による発毛効果は限定的になる傾向がありますが、残存する毛髪の維持や、さらなる進行を遅らせるための治療は可能です。当院では、治療を始めて数ヶ月ほどで「進行が止まった気がする」「抜け毛が減った」とおっしゃる方が多いですが、Ⅶ型の方でも、治療を継続することで現状維持やわずかな改善を実感されるケースも少なくありません。
ハミルトン・ノーウッド分類はあくまで視覚的な指標であり、個々の患者さまの頭皮の状態や毛根の活動性、遺伝的要因などを総合的に評価することが重要です。自己判断せずに、必ず専門の医師にご相談ください。
ハミルトン・ノーウッド分類は治療選択にどう役立ちますか?

ハミルトン・ノーウッド分類は、AGAの進行度を客観的に把握し、それに基づいて適切な治療法を選択するための重要な指針となります。進行度によって、推奨される治療法や期待できる効果が異なるため、この分類を理解することは非常に有用です。
進行度別の一般的な治療アプローチ
- Ⅰ型~Ⅱ型(初期段階): この段階では、薄毛の進行を予防し、現状を維持することが主な目標となります。生活習慣の見直しや、ミノキシジル外用薬の使用が検討されます。内服薬のフィナステリドやデュタステリドも、進行予防に有効です。
- Ⅲ型~Ⅴ型(中等度進行段階): この段階では、内服薬(フィナステリド、デュタステリド)による進行抑制と、ミノキシジル外用薬や内服薬による発毛促進を組み合わせた治療が一般的です[4]。当院では、この段階の患者さまには、早期に治療を開始することで、より良い結果が得られることをお伝えしています。
- Ⅵ型~Ⅶ型(重度進行段階): この段階では、残存する毛髪を維持し、これ以上の進行を食い止めることが重要です。内服薬と外用薬の併用療法が推奨されることが多いです。発毛効果は限定的になる可能性がありますが、治療を継続することで現状維持やわずかな改善が期待できます。
治療開始後のフォローアップでは、副作用の有無だけでなく、患者さまが治療を継続できているか、効果の実感があるかを確認するようにしています。特に、初期の段階で治療を開始された患者さまからは、「抜け毛が減った」「髪にコシが出てきた」といった効果を数ヶ月で実感される声が多く聞かれます。
オンライン診療でAGA治療を始めるメリットは?
AGA治療を検討されている方にとって、オンライン診療は多くのメリットを提供します。特に、ハミルトン・ノーウッド分類で自身の進行度を把握した上で、治療を開始したいと考える方にとって、オンライン診療は非常に便利な選択肢となり得ます。
利便性とプライバシーの確保
- 時間と場所の制約がない: 自宅や職場など、好きな場所からスマートフォンやパソコンを使って診察を受けられます。通勤時間や待ち時間がなく、忙しい方でも治療を継続しやすいのが大きな利点です。
- プライバシーの保護: クリニックに直接足を運ぶ必要がないため、他の患者さまと顔を合わせる心配がありません。薄毛の悩みを他人に知られたくないという方にとって、非常に大きなメリットです。
- 継続のしやすさ: 治療は長期にわたるため、通院の負担が少ないオンライン診療は、治療継続率の向上に繋がります。
当院のオンライン診療では、「自宅で治療を続けられるのが便利」「誰にも知られずに治療できるのがありがたい」という声を多くの患者さまからいただいています。特に、地方にお住まいの方や、仕事が忙しく定期的な通院が難しい方にとって、オンライン診療はAGA治療を始める大きなきっかけとなっています。
オンライン診療での処方の流れ
オンライン診療でのAGA治療は、以下のシンプルなステップで進められます。
- 予約: まずは当院のウェブサイトから、ご希望の日時でオンライン診療の予約を行います。
- 診察: 予約時間になったら、ビデオ通話で医師による診察を受けます。問診で現在の症状や既往歴、生活習慣などを詳しく伺い、送付いただいた頭部の写真も参考にしながら、ハミルトン・ノーウッド分類に基づいて進行度を診断します。
- 処方: 診察の結果、AGAと診断され、治療薬の処方が適切と判断された場合、医師が処方箋を発行します。
- 配送: 処方されたお薬は、ご自宅に直接配送されます。プライバシーに配慮し、中身がわからないように梱包されます。
このように、オンライン診療では、初診からお薬の受け取りまで、全てご自宅で完結させることが可能です。
料金プランと定期配送オプション
当院では、患者さまのニーズに合わせて複数の料金プランをご用意しており、定期配送オプションも選択可能です。定期配送をご利用いただくことで、お薬の注文忘れを防ぎ、継続的な治療をサポートします。料金体系や定期配送の詳細については、診察時に医師やスタッフから詳しくご説明いたします。
| 項目 | オンライン診療 | 対面診療 |
|---|---|---|
| 診察場所 | 自宅、職場など | 医療機関 |
| 移動時間 | 不要 | 必要 |
| 待ち時間 | ほぼなし | 発生する可能性あり |
| プライバシー | 高い | 中程度 |
| 触診・詳細検査 | 不可(視診のみ) | 可能 |
| 薬の受け取り | 自宅へ配送 | 薬局で受け取り |
対面診療とオンライン診療、どう使い分けるべきですか?

オンライン診療は非常に便利ですが、対面診療にも独自のメリットがあり、状況に応じて使い分けることが重要です。どちらの診療形態がご自身の状況に適しているか、以下の点を参考に検討してください。
オンライン診療が適しているケース
- AGAの診断がすでに確定している方: 以前にAGAと診断され、治療薬の継続を希望される方。
- 軽度~中等度のAGAで、治療を始めたい方: ハミルトン・ノーウッド分類でⅠ型~Ⅴ型程度の方で、まずは内服薬や外用薬による治療を試したい方。
- 忙しくて通院の時間が取れない方: 仕事や育児などで定期的な通院が難しい方。
- プライバシーを重視したい方: クリニックでの待ち時間や他の患者さまとの接触を避けたい方。
- 遠隔地にお住まいの方: 専門のクリニックが近くにない地域にお住まいの方。
当院では、オンライン診療を通じて、多くの患者さまが手軽にAGA治療を始め、継続されています。特に、初診時に「オンラインで本当に診てもらえるのか不安だった」と話される患者さまも少なくありませんが、診察後は「思っていた以上に丁寧で、安心して治療を始められた」とのお声をいただくことが多いです。
対面診療が適しているケース
- 初めて薄毛の症状が現れ、診断に不安がある方: AGA以外の脱毛症の可能性も考慮し、より詳細な検査や触診が必要な場合。
- 重度のAGAの方: ハミルトン・ノーウッド分類でⅥ型~Ⅶ型など、進行が進んでおり、より専門的な治療(自毛植毛など)を検討したい場合。
- 頭皮に炎症や湿疹などの皮膚トラブルがある方: 視診だけでは判断が難しい皮膚疾患を併発している可能性のある方。
- 医師と直接対面してじっくり相談したい方: 画面越しではなく、直接医師と話して安心感を得たい方。
オンライン診療では、患者さまにご自身の写真を複数枚送っていただき、それを基に医師が視診を行いますが、触診や詳細な頭皮検査はできません。そのため、診断に迷うケースや、他の疾患の可能性が考えられる場合は、対面診療をお勧めすることがあります。例えば、頭皮の炎症が強く、AGA以外の脱毛症が疑われる場合は、皮膚科での詳細な検査が必要となることがあります[1]。
まとめ
ハミルトン・ノーウッド分類は、男性型脱毛症(AGA)の進行度を客観的に評価するための重要な指標です。Ⅰ型からⅦ型までの各ステージを理解することで、ご自身の薄毛の状態を把握し、適切な治療法を選択する上で役立ちます。オンライン診療は、このAGA治療をより身近で継続しやすいものにするための有効な手段であり、利便性やプライバシー保護の面で大きなメリットがあります。自身の進行度に合わせて、オンライン診療と対面診療を適切に使い分けながら、専門の医師と相談し、最適な治療計画を立てていきましょう。早期の診断と治療開始が、AGAの進行を抑え、より良い結果に繋がる可能性を高めます。
よくある質問(FAQ)
- Melike Kibar, Sebnem Aktan, Muzaffer Bilgin. Scalp dermatoscopic findings in androgenetic alopecia and their relations with disease severity.. Annals of dermatology. 2014. PMID: 25143677. DOI: 10.5021/ad.2014.26.4.478
- Ania M Jastreboff, Louis J Aronne, Nadia N Ahmad et al.. Tirzepatide Once Weekly for the Treatment of Obesity.. The New England journal of medicine. 2022. PMID: 35658024. DOI: 10.1056/NEJMoa2206038
- George L Bakris, Rajiv Agarwal, Stefan D Anker et al.. Effect of Finerenone on Chronic Kidney Disease Outcomes in Type 2 Diabetes.. The New England journal of medicine. 2020. PMID: 33264825. DOI: 10.1056/NEJMoa2025845
- Mariana Alvares Penha, Hélio Amante Miot, Michal Kasprzak et al.. Oral Minoxidil vs Topical Minoxidil for Male Androgenetic Alopecia: A Randomized Clinical Trial.. JAMA dermatology. 2024. PMID: 38598226. DOI: 10.1001/jamadermatol.2024.0284
- プロペシア(フィナステリド)添付文書(JAPIC)
- ザガーロ(デュタステリド)添付文書(JAPIC)