医薬品の個人輸入の危険性について
医薬品の個人輸入がインターネットを通じて容易に行える時代になりましたが、その一方で多くのリスクが伴います。特に、医師の診断や処方なしに医薬品を個人輸入することは、重大な健康被害を引き起こす可能性があります。
偽造ED治療薬に関する調査結果
2016年11月に行われた「偽造ED治療薬4社合同調査」の結果、インターネットで購入されたED治療薬の約4割が偽造品であることが明らかになりました。
調査実施企業
国内で発注
が偽造品
タイで発注
が偽造品
個人輸入に潜む危険性
医薬品の個人輸入には以下のような重大なリスクが存在します
偽造医薬品の危険性
医薬品の個人輸入で最も懸念されるのは、偽造医薬品の存在です。偽造医薬品とは、見た目やパッケージは正規品に似せて作られているが、実際の成分が異なる、もしくは有効成分が含まれていない製品のことを指します。
世界的に流通している偽造医薬品の多くは、インターネット上で販売されていることが多く、特にED治療薬や抗がん剤、抗ウイルス薬などの医薬品が偽造品のターゲットとなりやすいです。偽造医薬品の中には、過剰な量の有効成分が含まれているものや、逆に成分が不足しているもの、さらにはまったく無関係の有害な物質が混入しているものもあります。
健康被害が生じた際の救済制度の対象外
個人輸入した医薬品を使用して健康被害が生じた場合、日本の医薬品副作用被害救済制度の対象外となることを忘れてはなりません。
国内で正規に医師の処方を受けて使用した医薬品に関しては、副作用などで健康被害が生じた場合に医薬品副作用被害救済制度が適用されますが、個人輸入品については、この制度は一切適用されません。つまり、個人輸入品を使用するということは、万が一のリスクに対して自らが全責任を負うことになります。
正確な成分情報の欠如
個人輸入した医薬品は、製造過程や品質管理が厳格に行われていない場合が多く、購入者はその成分や安全性について十分な情報を得ることができません。
特に、薬剤の有効成分が表示された通りに含まれていない場合や、成分表自体が虚偽のものであるケースもあります。これにより、使用者は知らないうちに危険な成分を摂取してしまい、重篤な健康リスクにさらされることがあります。
安全な使用に必要な医師の診断がない
医薬品の適切な使用には、患者一人ひとりの健康状態に基づく医師の診断が不可欠です。
特に、ED治療薬や抗がん剤のような強力な薬剤は、他の薬との相互作用や、持病の影響を考慮して使用する必要があります。医師の診断を受けずに個人輸入した医薬品を自己判断で使用すると、適切な用量や使用方法が分からず、誤った使用方法による健康被害が発生するリスクが高まります。
見かけの安さに惑わされるリスク
個人輸入を選ぶ理由のひとつに「安価である」という点が挙げられますが、実際には、購入後のリスクや健康被害を考慮すると、決して安い選択肢ではありません。
偽造医薬品や品質が不安定な医薬品を使用して健康被害が発生した場合、その治療費は非常に高額になる可能性があります。また、正規の医薬品に比べて有効成分が不明確であるため、効果が得られないことも多く、結果的に無駄な出費が増えるリスクもあります。
国内正規ルートでの医薬品入手の重要性
安心・安全な正規医薬品
国内で正規に流通している医薬品は、厳格な品質管理と安全性の審査を経ているため、信頼性が非常に高いです。医師の診察を受け、国内で処方された医薬品を使用することで、効果と安全性が担保されます。また、健康被害が発生した場合には、医薬品副作用被害救済制度の対象となるため、適切な補償が受けられます。
当院では、オンライン診察も行っており、患者様一人ひとりに合ったED治療薬やその他の医薬品を安全に提供しています。患者様の健康を最優先に考え、適切な治療を行うためにも、医師の診察を受けたうえで、正規のルートで医薬品を入手することが何よりも重要です。
結論
医薬品の個人輸入は、一見手軽で安価に思えるかもしれませんが、偽造医薬品のリスクや健康被害の際の救済制度の対象外となる点など、数多くの危険性が伴います。特に、ED治療薬のように強力な効果を持つ医薬品は、適切な使用が求められ、医師の診断を受けないで使用することは非常に危険です。
健康を守るためには、必ず正規のクリニックやオンラインクリニックを通じて医師の診察を受け、処方された医薬品を使用することが最善の選択です。当院では、安全かつ効果的な治療を提供しており、患者様の健康を第一に考えた医療を提供しています。個人輸入の危険を避け、信頼できる医療機関を選んでいただくことを強くお勧めします。
参考文献
- 厚生労働省. 個人輸入において注意すべき医薬品等について
- 厚生労働省. 医薬品等の個人輸入について
- 厚生労働省. 医薬品成分を含む製品の健康被害に関する情報
- 日本新薬株式会社. 偽造ED治療薬に関する調査結果
- 厚生労働省. 無承認無許可医薬品に関する注意喚起
- 医薬品医療機器総合機構 (PMDA). 医薬品副作用被害救済制度
- 厚生労働省. 個人輸入に関するリスク