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多汗症の原因と種類について、医師が詳しく解説します。原発性・続発性多汗症のメカニズム、オンライン診療での診断・治療の流れ、そして生活の質を向上させる治療効果までを網羅。多汗症でお悩みの方はぜひご一読ください。
- ✓ 多汗症は、過剰な発汗が生活の質を低下させる疾患であり、原因により原発性局所多汗症と続発性全身性多汗症に分類されます。
- ✓ 原発性局所多汗症は特定の部位に発汗が集中し、遺伝的要因や自律神経の乱れが関与すると考えられていますが、明確な原因は不明です。
- ✓ 続発性全身性多汗症は、特定の疾患や薬剤が原因で全身に発汗が見られ、根本原因の治療が重要です。
多汗症とは?過剰な発汗が引き起こす問題

多汗症とは、体温調節に必要な範囲を超えて、過剰な量の汗が分泌される状態を指します。この状態は、患者さまの日常生活や精神状態に大きな影響を与えることがあります[3]。特に、手や足、脇の下、顔など特定の部位に集中して汗をかくことが多く、社会生活や職業選択にも支障をきたすケースが少なくありません。
当院では、初診時に「人前で汗をかくのが恥ずかしい」「書類が濡れてしまう」「握手ができない」といった、日常生活での具体的な困り事を相談される患者さまが非常に多くいらっしゃいます。多汗症は単なる生理現象ではなく、治療が必要な疾患として認識されています。
多汗症は大きく分けて、特定の原因がない「原発性局所多汗症」と、何らかの基礎疾患や薬剤によって引き起こされる「続発性全身性多汗症」の2種類があります。それぞれの多汗症には異なる特徴と原因があり、適切な診断と治療選択のためには、これらの違いを理解することが重要です。
- 原発性局所多汗症
- 特定の原因疾患がなく、手掌、足底、腋窩、顔面など特定の部位に過剰な発汗が見られる状態。思春期頃に発症することが多いとされています。
- 続発性全身性多汗症
- 甲状腺機能亢進症や糖尿病などの基礎疾患、あるいは特定の薬剤の副作用として全身に過剰な発汗が見られる状態。原因となる疾患の治療が優先されます。
多汗症の原因は?原発性局所多汗症のメカニズム
原発性局所多汗症は、特定の身体部位に過剰な発汗が見られる状態ですが、その明確な原因はまだ完全には解明されていません。しかし、いくつかの要因が関与していると考えられています。
主な原因として挙げられるのは、交感神経系の過活動です。汗腺は交感神経によって支配されており、この神経が過剰に活動することで、体温調節の必要がない状況でも大量の汗が分泌されると考えられています[1]。特に、精神的な緊張やストレス、不安などが引き金となり、発汗が促進されるケースがよく見られます。当院のオンライン診療では、患者さまが自宅でリラックスして診察を受けられるため、普段の生活での発汗状況をより正確に把握しやすいという利点があります。
また、遺伝的要因も指摘されています。家族の中に多汗症の人がいる場合、自身も多汗症を発症する可能性が高まることが報告されています[2]。これは、発汗をコントロールする遺伝子や神経伝達物質の感受性に関連する可能性がありますが、具体的な遺伝子の特定には至っていません。
さらに、思春期頃に発症することが多く、ホルモンバランスの変化も関与している可能性が示唆されています。しかし、年齢とともに症状が自然に改善することは稀で、多くの場合、成人期以降も症状が持続します。
原発性局所多汗症の患者さまは、発汗部位が手掌、足底、腋窩、顔面などに限定されることが特徴です。これらの部位にはエクリン腺という汗腺が豊富に存在しており、このエクリン腺が交感神経の刺激に対して過敏に反応することで、過剰な発汗が生じると考えられています。
原発性局所多汗症は生命に直接関わる疾患ではありませんが、精神的な苦痛や社会生活への影響が大きいため、適切な治療によって生活の質を向上させることが重要です。
続発性全身性多汗症とは?基礎疾患との関連性

続発性全身性多汗症は、特定の基礎疾患や薬剤の使用が原因となって全身に過剰な発汗が見られる状態です。原発性局所多汗症とは異なり、発汗の原因が明確である点が特徴です。このタイプの多汗症では、原因となる疾患の治療や薬剤の見直しが、症状改善の鍵となります。
続発性全身性多汗症を引き起こす可能性のある基礎疾患は多岐にわたります。代表的なものとしては、甲状腺機能亢進症、糖尿病、褐色細胞腫などの内分泌疾患が挙げられます。これらの疾患では、代謝の亢進や自律神経系の異常によって発汗が促進されることがあります。例えば、甲状腺機能亢進症の患者さまは、代謝が活発になることで常に暑さを感じ、全身に汗をかきやすくなる傾向があります。診察の中で、患者さまが「最近、以前よりも汗をかくようになっただけでなく、体重減少や動悸も気になる」と訴えられた場合、私たちは内分泌系の疾患を疑い、追加の検査をお勧めすることがあります。
また、結核や悪性リンパ腫などの感染症や悪性腫瘍、パーキンソン病などの神経疾患も多汗症の原因となることがあります。これらの疾患では、発熱や炎症反応、あるいは神経系の異常が発汗を誘発します。さらに、更年期障害に伴うホットフラッシュも、全身性多汗症の一種と見なされることがあります。
薬剤による多汗症も少なくありません。抗うつ薬、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)、一部の降圧薬などが、副作用として発汗増加を引き起こすことがあります。当院では、オンライン診療の問診時に服用中の薬剤について詳しくお伺いし、多汗症の原因が薬剤によるものではないかを確認しています。もし薬剤が原因である可能性が高い場合は、処方医との連携や薬剤の変更を検討します。
続発性全身性多汗症の治療は、まずその根本原因を特定し、治療することから始まります。例えば、甲状腺機能亢進症であれば、その治療を行うことで多汗症の症状も改善に向かうことが期待されます。原因疾患の治療が難しい場合や、薬剤の変更が困難な場合には、対症療法として多汗症の治療薬を検討することもあります。
多汗症の症状が突然現れたり、全身に及んだりする場合は、自己判断せずに速やかに医療機関を受診し、適切な診断を受けることが非常に重要です。オンライン診療でも、詳細な問診を通じて、続発性多汗症の可能性を考慮した上で、必要に応じて対面での精密検査をお勧めしています。
多汗症の診断と治療の流れ:オンライン診療の活用
多汗症の診断は、患者さまの自覚症状と医師による問診が中心となります。オンライン診療では、自宅から手軽に専門医の診察を受けられるため、多汗症で悩む多くの患者さまにとって大きなメリットがあります。
オンライン診療の予約から診察まで
当院のオンライン診療は、まずウェブサイトから予約を行います。ご希望の日時を選択し、問診票に現在の症状、発汗部位、発汗量、日常生活への影響、既往歴、服用中の薬剤などを詳しくご記入いただきます。この際、ご自身の発汗状況を客観的に把握できるよう、普段の生活でどのような時に汗をかくか、どの程度の量かなど、具体的な情報をご提供いただくことが診断の精度を高めます。例えば、「緊張すると手のひらから汗が滴り落ちる」「脇汗で服が濡れてしまう」といった具体的な訴えを詳しくお聞きします。
予約時間になったら、スマートフォンやPCを通じて医師とのビデオ通話が始まります。オンライン診療では、患者さまにご自身の発汗部位の写真を複数枚送っていただき、それを基に医師が視診を行います。これにより、対面診療に近い形で皮膚の状態や発汗の程度を確認することが可能です。医師は問診票の内容と視診の結果を総合的に判断し、多汗症の診断を行います。
特に、原発性局所多汗症の診断基準は、発症が6ヶ月以上で、以下のうち2項目以上を満たすものとされています[2]。
- 左右対称の発汗
- 日常生活に支障をきたすほどの過剰な発汗
- 週に1回以上の発汗エピソード
- 25歳未満での発症
- 家族歴がある
- 睡眠中は発汗が止まる
これらの基準に基づき、多汗症のタイプと重症度を評価します。続発性多汗症の可能性が疑われる場合は、血液検査などの追加検査が必要となるため、対面診療への移行をご提案することもあります。
処方から薬剤配送、そして定期配送オプション
診断後、医師は患者さまの状態や希望に応じた治療薬を処方します。多汗症の治療薬には、外用薬(塗り薬)や内服薬、ボツリヌス毒素注射などがありますが、オンライン診療では主に外用薬や内服薬が処方されます[4]。処方された薬剤は、ご自宅まで配送されますので、薬局に行く手間が省けます。
当院では、治療を継続される患者さまのために、定期配送オプションもご用意しています。これは、毎月決まった時期に自動で薬剤が送られてくるサービスで、薬切れの心配がなく、継続的に治療を受けたい方から「薬局に行く時間がないから助かる」「毎回注文する手間が省けて便利」といった声をいただいています。料金プランも、患者さまのニーズに合わせて複数ご用意しており、診察時に詳しくご説明いたします。
処方後のフォローアップでは、副作用の有無だけでなく、患者さまが治療を継続できているか、効果の実感があるかを確認するようにしています。オンラインでの再診を通じて、治療効果を評価し、必要に応じて薬剤の調整や生活習慣のアドバイスを行います。これにより、患者さまは自宅にいながらも、質の高い医療を継続して受けることが可能です。
多汗症治療の効果と期待できる結果:生活の質の向上

多汗症の治療は、過剰な発汗を抑制し、それによって引き起こされる身体的・精神的な苦痛を軽減し、患者さまの生活の質(QOL)を向上させることを目的としています。適切な治療を受けることで、多くの患者さまが症状の改善を実感し、より快適な日常生活を送ることが可能になります。
治療による発汗量の変化と精神的負担の軽減
多汗症の治療薬は、エクリン汗腺からの汗の分泌を抑制する作用を持つものが主流です。例えば、外用薬は発汗部位に直接作用し、汗腺の活動を抑えることで発汗量を減少させます。内服薬は全身に作用し、自律神経の働きを調整することで発汗を抑制します。多くの患者さまが、治療開始後数週間から数ヶ月で発汗量の有意な減少を報告されています。
発汗量の減少は、物理的な不快感の軽減だけでなく、精神的な負担の軽減にも直結します。当院の患者さまからは、「治療を始めて2ヶ月ほどで『人前で汗を気にすることが減り、自信が持てるようになった』とおっしゃる方が多いです。特に、手汗が改善したことで『書類を安心して扱えるようになった』『握手ができるようになった』といった具体的な変化を実感されています。脇汗の改善により『服の汗染みを気にせず、好きな色の服を着られるようになった』という声もよく聞かれます。
多汗症の治療は、単に汗を止めるだけでなく、社会的な不安や自己肯定感の低下といった心理的な問題にも良い影響を与えることが期待されます。これにより、仕事や学業、人間関係においても前向きに取り組めるようになり、全体的な生活の満足度が向上するでしょう[3]。
対面診療との使い分けと長期的な視点
オンライン診療は、多汗症治療の利便性を高めますが、対面診療との適切な使い分けが重要です。軽度から中等度の原発性局所多汗症であれば、オンライン診療で十分な効果が期待できます。特に、継続的な処方や定期的なフォローアップが必要な場合、オンライン診療は時間や場所の制約を受けずに治療を続けられるため非常に有効です。当院では、オンライン診療を通じて、患者さまの治療継続率の向上に貢献していると感じています。
しかし、症状が重度である場合や、続発性多汗症の可能性が疑われる場合、あるいはボツリヌス毒素注射などの手技が必要な場合は、対面診療が推奨されます。対面診療では、より詳細な身体診察や検査が可能であり、必要に応じて専門的な治療を受けることができます。オンライン診療で多汗症の診断や治療を開始した後でも、症状の変化や新たな懸念が生じた際には、速やかに医療機関を受診し、対面での診察を受けることをお勧めしています。
多汗症治療は、多くの場合、長期的な視点での継続が必要です。治療効果には個人差があり、最適な治療法を見つけるまでに試行錯誤が必要なこともあります。しかし、諦めずに治療を続けることで、症状をコントロールし、快適な生活を取り戻すことが十分に可能です。私たちは、患者さま一人ひとりに寄り添い、最適な治療計画を提案し、長期にわたるサポートを提供することをお約束します。
| 項目 | オンライン診療 | 対面診療 |
|---|---|---|
| アクセス | 自宅などから受診可能、移動時間不要 | 医療機関への来院が必要、移動時間が発生 |
| 診察内容 | 問診、視診(写真活用)、処方 | 問診、触診、視診、各種検査、処方、手技 |
| 適応症状 | 軽度~中等度の原発性局所多汗症 | 全般(重度、続発性疑い、手技含む) |
| 薬剤配送 | 自宅へ配送(定期配送オプションあり) | 薬局で受け取り |
| プライバシー | 自宅で安心して相談しやすい | 待合室などで他の方と顔を合わせる可能性 |
まとめ
多汗症は、体温調節の必要がないにもかかわらず過剰な汗が分泌される疾患であり、その原因によって「原発性局所多汗症」と「続発性全身性多汗症」の2種類に大別されます。原発性局所多汗症は、特定の原因が不明なまま、手掌、足底、腋窩、顔面などの特定の部位に発汗が集中するタイプで、交感神経の過活動や遺伝的要因が関与すると考えられています。一方、続発性全身性多汗症は、甲状腺機能亢進症や糖尿病などの基礎疾患、あるいは特定の薬剤の副作用によって全身に発汗が見られるタイプです。
多汗症は、患者さまの日常生活や精神状態に大きな影響を与えることがありますが、適切な診断と治療によって症状の改善が期待できます。オンライン診療を活用することで、自宅から手軽に専門医の診察を受け、問診、視診、そして薬剤の処方から自宅への配送までの一連の流れをスムーズに行うことが可能です。定期配送オプションも利用すれば、継続的な治療も容易になります。
治療は発汗量の減少を通じて、患者さまの精神的負担を軽減し、生活の質の向上に大きく貢献します。オンライン診療と対面診療を適切に使い分けながら、長期的な視点で治療を継続することが、多汗症の症状をコントロールし、より快適な生活を送るための鍵となります。
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オンライン診療を予約するよくある質問(FAQ)
- William P Cheshire, Roy Freeman. Disorders of sweating.. Seminars in neurology. 2004. PMID: 15088261. DOI: 10.1055/s-2004-817724
- Anna Kisielnicka, Aneta Szczerkowska-Dobosz, Dorota Purzycka-Bohdan et al.. Hyperhidrosis: disease aetiology, classification and management in the light of modern treatment modalities.. Postepy dermatologii i alergologii. 2022. PMID: 35645673. DOI: 10.5114/ada.2022.115887
- Mary Lenefsky, Zakiya P Rice. Hyperhidrosis and its impact on those living with it.. The American journal of managed care. 2020. PMID: 30589248
- Lewis P Stolman. Treatment of hyperhidrosis.. Journal of drugs in dermatology : JDD. 2004. PMID: 14558400
- ボトックス(ボツリヌス毒素)添付文書(JAPIC)
- ソリリス(エクリン)添付文書(JAPIC)