📋 この記事のポイント
多汗症の原因と種類、症状のセルフチェック、外用薬での治療法を解説。オンライン診療の利便性と安全性を詳しく紹介し、治療の継続をサポートします。
- ✓ 多汗症は原因により種類が異なり、適切な診断が治療の第一歩です。
- ✓ オンライン診療は、多汗症治療へのアクセスを容易にし、プライバシーに配慮した受診が可能です。
- ✓ 外用薬から内服薬、ボツリヌス療法まで、多汗症には様々な治療選択肢があります。
多汗症は、日常生活に大きな影響を与える可能性のある疾患です。しかし、適切な治療を受けることで、症状を管理し、快適な生活を取り戻すことが期待できます。特にオンライン診療は、多汗症に悩む方々にとって、受診のハードルを下げる有効な手段となり得ます。
多汗症の原因と種類とは?

多汗症とは、体温調節に必要な範囲を超えて、過剰な発汗が起こる状態を指します。この症状は、原因によって大きく2つの種類に分けられます。
多汗症は、その発症メカニズムによって「原発性多汗症」と「続発性多汗症」に分類されます。当院では、特に思春期以降に発症し、特定の部位に集中して汗をかく原発性多汗症の患者さまが多くいらっしゃいます。
原発性多汗症とは?
原発性多汗症は、特定の病気や薬剤が原因ではないにもかかわらず、過剰な発汗が見られる状態です。これは、交感神経の活動が過敏になることで、汗腺が過剰に刺激されるために起こると考えられています。遺伝的な要因も関連している可能性が指摘されており、家族歴がある場合に発症しやすい傾向があります[1]。
発汗部位によって、以下の種類に分けられます。
- 局所性多汗症: 特定の部位、例えば手のひら(手掌多汗症)、足の裏(足底多汗症)、脇の下(腋窩多汗症)、顔面(顔面多汗症)などに過剰な発汗が見られます。特に腋窩多汗症は、日常生活への影響が大きいと報告されています[2]。
- 全身性多汗症: 全身にわたって過剰な発汗が見られる状態です。これは比較的稀で、多くの場合、何らかの基礎疾患が関与している可能性があります。
続発性多汗症とは?
続発性多汗症は、特定の病気や薬剤の使用が原因となって発症する多汗症です。原因となる疾患を治療したり、薬剤の変更を行ったりすることで、症状が改善する場合があります。
原因となる可能性のある疾患や状態には、以下のようなものがあります。
- 内分泌疾患: 甲状腺機能亢進症、糖尿病、褐色細胞腫など。
- 神経疾患: パーキンソン病、脊髄損傷など。
- 感染症: 結核、マラリアなど。
- 悪性腫瘍: リンパ腫など。
- 薬剤性: 抗うつ薬、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)の一部など。
- その他: 閉経、肥満、不安障害など。
正確な診断のためには、問診や身体診察に加え、必要に応じて血液検査などの追加検査が行われることがあります。臨床の現場では、患者さまの訴えから、原発性か続発性かを慎重に見極めることが重要だと感じています。
- 多汗症
- 体温調節に必要とされる量を超えて、過剰な発汗が起こる状態を指します。原発性と続発性に分類され、それぞれ原因や治療法が異なります。
多汗症の症状とセルフチェックはどのように行うべき?

多汗症の症状は、発汗量だけでなく、日常生活への影響度合いによっても評価されます。客観的な診断基準と、ご自身でできるチェック方法を知ることで、適切なタイミングで医療機関を受診するきっかけになります。
オンライン診療では、患者さまがご自身の症状をどのように感じ、それが日常生活にどのような影響を与えているか、という相談が特に多いです。詳細な問診を通じて、患者さまの困り事を深く理解するよう努めています。
多汗症の主な症状
多汗症の症状は、主に以下の特徴があります。
- 過剰な発汗: 体温調節の必要がない状況(気温が低い、安静時など)でも、多量の汗をかく。
- 発汗部位の限定: 手のひら、足の裏、脇の下、顔面など特定の部位に集中して汗をかくことが多い。
- 精神的ストレスによる悪化: 緊張や不安を感じると、さらに発汗量が増える傾向がある。
- 日常生活への影響: 汗による衣服の汚れ、書類が濡れる、握手ができない、化粧崩れなど、社会生活や精神面に支障をきたす。
多汗症の診断基準とセルフチェック
原発性局所多汗症の診断には、以下の国際的な診断基準が用いられます[1]。
- 6ヶ月以上続く、明らかな原因のない局所性過剰発汗があること。
- 以下の項目のうち2つ以上を満たすこと:
- 左右対称の発汗
- 日常生活に支障をきたす発汗
- 週に1回以上の発汗エピソード
- 25歳未満での発症
- 家族歴がある
- 睡眠中は発汗が止まる
ご自身で多汗症の可能性をチェックする際には、上記の項目を参考にしてみてください。特に、日常生活への影響がどの程度あるかを具体的に把握することが重要です。例えば、「汗で書類が濡れて困る」「人前で手を出すのが恥ずかしい」「服の汗染みが気になる」といった具体的な困り事を書き出してみると良いでしょう。
また、発汗の程度を客観的に評価する指標として、HDSS(Hyperhidrosis Disease Severity Scale)というものがあります。これは、発汗が日常生活に与える影響を4段階で評価するものです。
| HDSSスコア | 発汗の程度と日常生活への影響 |
|---|---|
| 1 | 発汗は全く気にならない、あるいは日常生活に全く支障がない |
| 2 | 発汗は我慢できるが、時々日常生活に支障がある |
| 3 | 発汗はほとんど我慢できない、頻繁に日常生活に支障がある |
| 4 | 発汗は全く我慢できない、常に日常生活に支障がある |
スコアが3または4の場合、治療を検討する目安となります。
多汗症の外用薬(塗り薬)にはどんな種類がある?
多汗症の治療において、外用薬は比較的簡便で、多くの患者さまにとって最初の選択肢となることが多いです。特に、局所性多汗症に対して効果が期待できます。
多汗症の治療では、外用薬から始めるケースが非常に多いです。処方後のフォローアップでは、患者さまが自宅で治療を続けられるよう、塗り方や副作用の有無を細かく確認するようにしています。特に「塗り薬で汗が抑えられるのが便利」という声をよくいただきます。
塩化アルミニウム製剤
塩化アルミニウム製剤は、古くから多汗症治療に用いられている外用薬です。汗腺の出口に栓をすることで、発汗を物理的に抑える作用があります。市販品もありますが、医療機関で処方される高濃度のものはより高い効果が期待できます。
- 効果: 汗腺を一時的に閉塞させることで、発汗量を減少させます。
- 使用方法: 就寝前に患部に塗布し、翌朝洗い流すのが一般的です。効果が得られるまで毎日使用し、その後は週に数回に減らしていきます。
- 副作用: 皮膚刺激やかゆみ、かぶれなどが起こることがあります。特に敏感肌の方は注意が必要です。
抗コリン薬含有外用薬
抗コリン薬は、神経伝達物質であるアセチルコリンの働きを抑えることで、汗腺からの発汗を抑制します。最近では、局所作用型の抗コリン薬が外用薬として開発され、多汗症治療の新たな選択肢となっています。
- アポハイドローション2.5%: 日本で承認されている原発性腋窩多汗症治療薬です。有効成分はオキシブチニン塩酸塩で、アセチルコリン受容体をブロックすることで汗の分泌を抑えます[6]。1日1回、就寝前に脇に塗布します。
- エクロックゲル5%: 日本で承認されている原発性腋窩多汗症治療薬です。有効成分はソフピロニウム臭化物で、アセチルコリンの結合を阻害することで発汗を抑制します。1日1回、脇に塗布します。
- 副作用: 口渇、便秘、眼の調節障害などの全身性の抗コリン作用が起こる可能性は低いとされていますが、塗布部位の皮膚炎や紅斑などが報告されています。
外用薬は、症状や肌質によって適切な種類が異なります。自己判断せずに、必ず医師の診察を受けて処方してもらいましょう。特に、妊娠中や授乳中の方、緑内障や前立腺肥大症のある方は、使用できない場合があります。
その他の外用薬
- ミョウバン: 収斂作用により汗腺を引き締め、発汗を抑える効果が期待できます。市販の制汗剤にも配合されています。
- ボツリヌス毒素製剤: 外用薬ではありませんが、局所注射によって汗腺の活動を抑制します。特に腋窩多汗症に対して高い効果が報告されており、効果は数ヶ月持続するとされています[4]。
オンライン診療では、これらの外用薬の処方だけでなく、正しい使用方法や注意点についても丁寧に説明し、患者さまが安心して治療に取り組めるようサポートしています。
多汗症治療のオンライン診療とは?利便性と安全性を解説

多汗症の治療は、継続が重要です。オンライン診療は、多忙な方や遠隔地にお住まいの方にとって、治療を継続しやすい環境を提供します。
オンライン診療では、多汗症の症状に悩む方々が、自宅や職場から気軽に専門医の診察を受けられるという利便性が特に評価されています。特に、デリケートな悩みである多汗症について、対面での受診に抵抗がある患者さまも多く、プライバシーが守られた環境で相談できる点が大きなメリットです。
オンライン診療のメリット
- アクセスのしやすさ: 医療機関への移動時間や交通費を削減できます。全国どこからでも専門医の診察を受けることが可能です。
- プライバシーの確保: 自宅など、ご自身が安心できる場所で診察を受けられるため、多汗症というデリケートな悩みを相談しやすい環境です。他の患者さんと顔を合わせることもありません。
- 時間的制約の軽減: 予約システムを活用することで、ご自身のスケジュールに合わせて診察時間を調整しやすくなります。待ち時間もほとんどありません。
- 継続しやすい治療: 通院の負担が少ないため、治療を中断することなく継続しやすいという利点があります。
オンライン診療の基本的な流れ
当院でのオンライン診療は、以下のステップで進みます。
- 予約: まずは当院のウェブサイトまたはアプリから、オンライン診療の予約を行います。ご希望の日時を選択し、問診票にご記入いただきます。
- 診察: 予約時間になりましたら、ビデオ通話システムを通じて医師とつながり、診察を受けます。症状の詳細や既往歴、現在の生活状況などをお伺いし、適切な診断と治療方針を決定します。
- 処方: 診察の結果、薬剤が必要と判断された場合、医師が処方箋を発行します。
- 薬剤の配送: 処方された薬剤は、ご自宅に郵送されます。通常、数日中にお手元に届きます。定期的な治療が必要な方には、定期配送オプションもご用意しており、薬切れの心配なく治療を継続できます。
料金プランと定期配送オプション
当院では、患者さまのニーズに合わせて複数の料金プランをご用意しています。初診料、再診料、薬剤費、送料などが含まれるパッケージプランや、都度払いなど、ご自身の状況に合った選択が可能です。また、多汗症治療は継続が重要であるため、お得な定期配送オプションもございます。これにより、毎回の注文手続きの手間を省き、安定して治療薬を受け取ることができます。
詳細な料金プランについては、当院のウェブサイトをご確認いただくか、お気軽にお問い合わせください。
対面診療との使い分け
オンライン診療は非常に便利ですが、すべての方がオンライン診療だけで完結できるわけではありません。以下のような場合は、対面診療の受診も検討することをおすすめします。
- 症状が重度で、外用薬や内服薬以外の治療(ボツリヌス療法、マイクロ波治療など)を検討したい場合: ボツリヌス毒素注射は、腋窩多汗症に対して効果的で、数ヶ月間発汗を抑えることが期待できます[4]。また、マイクロ波治療(miraDry®など)は、汗腺を破壊することで半永久的な効果が期待できる治療法として報告されています[3]。これらの治療は、対面での処置が必要です。
- 全身性多汗症の疑いがあり、詳しい検査が必要な場合: 続発性多汗症の可能性が考えられる場合、血液検査や画像診断など、対面でしか行えない検査が必要となることがあります。
- 皮膚に強い炎症や感染症を伴う場合: 患部の詳細な視診が必要な場合や、緊急性の高い症状がある場合は、対面での診察が推奨されます。
オンライン診療で症状を相談し、必要に応じて対面診療への移行をアドバイスすることも可能です。ご自身の状況に合わせて、最適な受診方法を選択しましょう。
まとめ
多汗症は、過剰な発汗によって日常生活に大きな影響を及ぼす疾患ですが、適切な診断と治療によって症状の改善が期待できます。多汗症には、原因不明の原発性多汗症と、特定の病気や薬剤が原因となる続発性多汗症があり、それぞれに適した治療法が選択されます。
治療の第一選択肢となることが多い外用薬には、塩化アルミニウム製剤や、アセチルコリンの働きを抑える抗コリン薬含有外用薬(アポハイドローション、エクロックゲルなど)があります。これらの薬剤は、オンライン診療を通じて処方を受けることが可能です。
オンライン診療は、多汗症治療において、アクセスのしやすさ、プライバシーの確保、時間的制約の軽減、そして治療の継続しやすさといった多くのメリットを提供します。予約から診察、薬剤の配送までを自宅で完結できるため、多汗症に悩む方々にとって、非常に有効な選択肢となり得ます。料金プランや定期配送オプションを活用することで、よりスムーズに治療を継続できるでしょう。
しかし、重度の症状や全身性多汗症の疑い、外用薬以外の治療を希望する場合などは、対面診療も検討し、オンライン診療と適切に使い分けることが重要です。ご自身の症状やライフスタイルに合わせて、最適な治療方法と受診形態を選択し、快適な生活を取り戻しましょう。
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オンライン診療を予約するよくある質問(FAQ)
- Excessive Sweating (Hyperhidrosis).. American family physician. 2019. PMID: 30215948
- Ursula Tanzella, Klaus Ueberreiter, Armin Bell et al.. Patient satisfaction after miraDry® treatment for axillary hyperhidrosis. Results of an online patient survey after miraDry® treatment to reduce excessive axillary sweating.. GMS Interdisciplinary plastic and reconstructive surgery DGPW. 2024. PMID: 39559459. DOI: 10.3205/iprs000188
- Emanuela Micu, Maria Fragkou Dragka, Alexander Shayesteh. Three-Year Results Following Microwave Therapy in Patients with Severe Primary Axillary Hyperhidrosis.. Aesthetic plastic surgery. 2026. PMID: 41326743. DOI: 10.1007/s00266-025-05469-5
- Jing Sun, Shuangyu Chen, Ting Yang et al.. Efficacy and Safety of Botulinum Toxin Type A in Primary Axillary Hyperhidrosis: A Meta-analysis and Systematic Review.. Aesthetic plastic surgery. 2025. PMID: 40500510. DOI: 10.1007/s00266-025-04909-6
- プロバンサイン(プロバンサイン)添付文書(JAPIC)
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