防風通聖散の効果・副作用 – 東京オンラインクリニック

防風通聖散の効果・副作用

薬名: 防風通聖散
読了時間: 約1分

防風通聖散とは

防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)は、漢方医学で肥満症の治療に用いられる処方の一つで、特に「内臓脂肪型肥満」の改善に効果が期待されています。脂肪の分解や排出を促進し、代謝を活性化することで、肥満に伴う症状の緩和をサポートします。

主に以下のような症状に適しています。

  • 脂肪の蓄積による肥満(特に内臓脂肪型)
  • 便秘気味の方
  • 高血圧傾向のある方
  • むくみやすい体質の方
  • 脂質異常症がある方

防風通聖散は、体の熱を取り、余分な水分や老廃物を排出することで、体のバランスを整える効果が期待できます。

防風通聖散の構成生薬

防風通聖散は、18種類の生薬から構成されています。

  1. 防風(ぼうふう):発汗・解毒作用を持ち、体内の熱を発散。
  2. 黄芩(おうごん):炎症を抑え、脂質代謝を促進。
  3. 黄連(おうれん):胃腸を整え、消化機能を高める。
  4. 黄柏(おうばく):体内の余分な熱を取り、むくみを改善。
  5. 桔梗(ききょう):気道を広げ、呼吸を整える。
  6. 石膏(せっこう):熱を冷まし、炎症を鎮める。
  7. 山梔子(さんしし):血流を改善し、ストレスを緩和。
  8. 白朮(びゃくじゅつ):水分代謝を促進し、むくみを改善。
  9. 甘草(かんぞう):胃腸を保護し、薬のバランスを取る。
  10. 生姜(しょうきょう):胃を温め、消化を助ける。
  11. 大黄(だいおう):腸の働きを活発にし、便秘を改善。
  12. 芒硝(ぼうしょう):排便をスムーズにし、解毒作用を持つ。
  13. 荊芥(けいがい):血行を促し、炎症を抑える。
  14. 連翹(れんぎょう):免疫を高め、肌荒れを防ぐ。
  15. 麻黄(まおう):発汗・利尿作用があり、代謝を活性化。
  16. 薄荷(はっか):気分をスッキリさせ、消化を助ける。
  17. 当帰(とうき):血流を改善し、冷えを防ぐ。
  18. 川芎(せんきゅう):血行を促し、冷えや肩こりを改善。

これらの生薬の組み合わせによって、脂肪燃焼、便秘解消、代謝促進、血流改善など、多様な効果が期待できます。

防風通聖散の効果

主な効果

  • 脂肪燃焼促進:基礎代謝を向上させ、内臓脂肪を減らす。
  • 便秘解消:腸の動きを活性化し、排便を促す。
  • むくみ改善:余分な水分を排出し、体内の水分バランスを整える。
  • 血圧降下作用:血流を改善し、高血圧を抑制する。
  • 脂質異常症の改善:血中コレステロール値を調整し、脂質代謝を促進。

特に効果的なケース

  • お腹周りの脂肪が気になる方
  • 食べ過ぎや脂っこい食事が多い方
  • 便秘がちで代謝が低下している方
  • 冷え性やむくみを感じる方

使用方法と注意点

使用方法

1日2〜3回、食前または食間に服用します。粉末タイプ、錠剤タイプなど様々な形状で市販されていますので、用途に応じて選ぶことが可能です。

注意点

  • 体力が極端に低下している方には不向き:防風通聖散は体力のある方向けの漢方薬です。
  • 妊娠・授乳中の方:使用前に医師に相談してください。
  • 長期間の連用は避ける:腸の働きに影響を与える可能性があるため、継続的に服用する場合は医師の指導を受けましょう。

副作用

防風通聖散は比較的安全な漢方薬ですが、以下のような副作用が報告されています。

  • 下痢、腹痛
  • 吐き気、食欲不振
  • 肝機能障害(まれ)
  • 発疹、かゆみ(アレルギー反応)

副作用が現れた場合は、使用を中止し、医師に相談してください。

他の漢方薬との比較

漢方薬名主な効果適した体質
防風通聖散内臓脂肪燃焼・便秘改善・血流改善体力があり、脂肪が多い方
防已黄耆湯むくみ改善・水太り対策体力がなく、水太りの方
大柴胡湯ストレスによる肥満・便秘改善体力があるが胃腸が弱い方

防風通聖散は特に「内臓脂肪の多い肥満」に適しており、便秘解消や代謝向上を目的とする方におすすめです。一方で、水太りの方には防已黄耆湯、ストレス性の肥満には大柴胡湯が適していることが多いため、症状に応じて選択することが大切です。

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