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【SGLT2阻害薬の副作用とリスク管理】|医師が解説|東京オンラインクリニック

SGLT2阻害薬の副作用とリスク管理|医師が解説
最終更新日: 2026-05-11
📋 この記事のポイント
  • ✓ SGLT2阻害薬の副作用(頻尿・脱水・膀胱炎・カンジダ膣炎)と予防のための水分補給とは?について、皮膚科での使い方や考え方を整理しています。
  • ✓ 糖質制限ダイエット(ケトジェニック)とSGLT2阻害薬の併用が危険な理由(ケトアシドーシス)とは?について、効果・副作用・注意点を確認できます。
  • ✓ SGLT2阻害薬服用中のアルコール(お酒)の注意点とは?について、受診や相談の目安も含めて解説しています。

SGLT2阻害薬の副作用(頻尿・脱水・膀胱炎・カンジダ膣炎)と予防のための水分補給とは?

SGLT2阻害薬服用時の頻尿や脱水、膀胱炎、カンジダ膣炎の症状と適切な水分補給の重要性
SGLT2阻害薬の副作用と水分補給

SGLT2阻害薬は、腎臓での糖の再吸収を抑制し、尿中に糖を排出することで血糖値を下げる薬剤です。この作用機序により、頻尿、脱水、尿路感染症、性器感染症といった特有の副作用が生じることがあります。

頻尿・脱水はなぜ起こるのでしょうか?

SGLT2阻害薬を服用すると、体内の余分な糖が尿として排出される際に、水分も一緒に排出されます。これにより尿量が増加し、頻尿や、場合によっては脱水症状を引き起こすことがあります。特に高齢の患者さまや、もともと水分摂取量が少ない方に脱水のリスクが高まります。当院のオンライン診療では、初診時に「トイレに行く回数が増えた気がする」「喉がよく乾く」と相談される患者さまも少なくありません。このような症状は、薬剤が効いている証拠でもありますが、同時に水分補給の重要性を示唆しています。

脱水の予防には、意識的な水分補給が最も重要です。1日に2リットル程度の水分(水やお茶など)をこまめに摂ることを推奨しています。特に運動時や暑い季節には、より多くの水分摂取が必要です。オンラインでの問診時には、普段の水分摂取量や、尿の回数、色などを詳しく伺い、個別の生活習慣に合わせた具体的なアドバイスを行っています。

尿路感染症・性器感染症のリスクと対策

尿中に糖が多く排出される環境は、細菌が繁殖しやすい状態を作り出すため、尿路感染症(膀胱炎など)や性器感染症(カンジダ膣炎など)のリスクを高める可能性があります。特に女性は尿道の構造上、これらの感染症にかかりやすい傾向があります[2]。当院では、治療を始めて数ヶ月ほどで「デリケートゾーンにかゆみがある」「排尿時に違和感がある」とおっしゃる方が多いです。このような症状は、早期発見・早期治療が重要です。

予防策としては、以下の点が挙げられます。

  • 清潔の保持: シャワーや入浴で性器周辺を清潔に保つことが大切です。
  • 適切な水分補給: 十分な水分摂取は、尿量を増やし、細菌を洗い流す効果が期待できます。
  • 症状の早期報告: かゆみ、排尿時の痛み、頻尿、残尿感などの症状があれば、すぐに医師に相談してください。オンライン診療では、これらの症状について気軽に相談できる環境を整えています。

また、ごく稀にではありますが、SGLT2阻害薬の服用中に壊死性筋膜炎(フルニエ壊疽)という重篤な性器周辺の感染症が報告されています。これは非常に稀な合併症ですが、発熱、性器周辺の痛みや腫れ、皮膚の変色などの症状があれば、直ちに医療機関を受診する必要があります。

糖質制限ダイエット(ケトジェニック)とSGLT2阻害薬の併用が危険な理由(ケトアシドーシス)とは?

SGLT2阻害薬を服用している方が、極端な糖質制限ダイエット(ケトジェニックダイエット)を行うことは、ケトアシドーシスという重篤な状態を引き起こすリスクがあるため、避けるべきです。

ケトアシドーシスとはどのような状態ですか?

ケトアシドーシス
体内でインスリンが不足したり、糖質の利用が極端に制限されたりすることで、脂肪が分解されてケトン体という酸性の物質が過剰に生成され、血液が酸性に傾く状態を指します。糖尿病患者に多く見られ、意識障害や昏睡に至ることもある重篤な合併症です。

SGLT2阻害薬は、尿中に糖を排出することで血糖値を下げますが、同時に体内のインスリン分泌を刺激することなく、体脂肪の分解を促進し、ケトン体の産生を増加させる可能性があります。この状態で極端な糖質制限を行うと、体はエネルギー源として脂肪を優先的に利用するため、ケトン体の産生がさらに加速し、ケトアシドーシスを発症するリスクが著しく高まります[3]。特に、血糖値がそれほど高くないにもかかわらずケトアシドーシスを発症する「euglycemic diabetic ketoacidosis (euDKA)」という病態も報告されており、注意が必要です。

併用を避けるべき理由と具体的な対策

SGLT2阻害薬服用中の糖質制限は、ケトアシドーシス以外にも、脱水や電解質異常のリスクを高める可能性があります。当院では、治療開始前に患者さまの食生活について詳しくヒアリングし、極端な糖質制限を行っていないか確認しています。もし現在行っている場合は、その危険性を十分に説明し、中止を強く推奨しています。オンライン診療では、食事内容の写真を送っていただくなどして、具体的なアドバイスを行うことも可能です。

ケトアシドーシスの主な症状には、吐き気、嘔吐、腹痛、過呼吸、強い倦怠感、意識障害などがあります。これらの症状が現れた場合は、すぐに医療機関を受診してください。SGLT2阻害薬を服用している患者さまには、これらの症状について事前に詳しく説明し、緊急時の対応についても指導しています。

⚠️ 注意点

SGLT2阻害薬を服用中は、自己判断での極端な糖質制限ダイエットは絶対に避けてください。食事内容の変更を検討する場合は、必ず事前に医師や管理栄養士に相談しましょう。

SGLT2阻害薬服用中のアルコール(お酒)の注意点とは?

SGLT2阻害薬を服用している患者がアルコール摂取時に注意すべき点とリスク管理
SGLT2阻害薬とアルコールの注意点

SGLT2阻害薬を服用している間は、アルコール摂取に注意が必要です。アルコールは血糖値に影響を与えるだけでなく、SGLT2阻害薬の副作用を増強する可能性があります。

アルコールが血糖値に与える影響とは?

アルコールは、摂取量や種類によって血糖値に異なる影響を与えます。一般的に、アルコール自体は肝臓での糖新生(糖を作る働き)を抑制するため、一時的に血糖値を下げる可能性があります。しかし、多くのお酒には糖質が含まれており、特にビールや日本酒、甘いカクテルなどは血糖値を上昇させる原因となります。また、アルコール摂取後の低血糖は、SGLT2阻害薬による血糖降下作用と相まって、より重篤になるリスクがあります。

当院のオンライン診療では、患者さまの飲酒習慣について詳しく伺い、アルコール摂取が血糖コントロールに与える影響について具体的に説明しています。特に「晩酌が習慣になっている」という患者さまには、お酒の種類や量、飲むタイミングについて細かくアドバイスすることが多いです。

アルコールとSGLT2阻害薬の相互作用

アルコールは、SGLT2阻害薬の副作用である脱水やケトアシドーシスのリスクを高める可能性があります。アルコールには利尿作用があるため、SGLT2阻害薬による尿量増加と相まって、脱水症状を悪化させる恐れがあります。また、アルコールは肝臓でのケトン体産生を促進する作用も持つため、SGLT2阻害薬との併用でケトアシドーシスのリスクがさらに高まることが懸念されます。

さらに、アルコール摂取は低血糖の自覚症状を分かりにくくすることがあります。SGLT2阻害薬単独では低血糖のリスクは低いとされていますが、他の血糖降下薬(インスリンやSU薬など)と併用している場合は、より注意が必要です。

安全な飲酒のために

SGLT2阻害薬服用中の飲酒は、完全に禁止されるわけではありませんが、以下の点に留意することが重要です。

  • 飲酒量の制限: 飲酒量は控えめにし、適量を守りましょう。
  • 糖質の少ないお酒を選ぶ: 蒸留酒(焼酎、ウイスキーなど)や糖質ゼロのビールなどを選ぶと良いでしょう。
  • 食事と一緒に摂る: 空腹時の飲酒は低血糖のリスクを高めるため、食事と一緒に摂るようにしましょう。
  • 水分補給を忘れずに: アルコール摂取中も、水やお茶をこまめに摂り、脱水を防ぎましょう。
  • 体調の変化に注意: 飲酒後に体調が悪くなった場合は、すぐに医療機関を受診してください。

オンライン診療では、患者さま一人ひとりの飲酒習慣や健康状態を考慮し、個別の飲酒指導を行っています。無理なく治療を継続できるよう、医師と相談しながら適切な飲酒量を決めることが大切です。

シックデイ(体調不良時)のSGLT2阻害薬の休薬ルールとは?

シックデイとは、発熱、下痢、嘔吐、食欲不振などで体調を崩し、食事が十分に摂れない状態を指します。糖尿病患者さまにとって、シックデイ時の血糖管理は非常に重要であり、SGLT2阻害薬を服用している場合は、特に注意が必要です。

シックデイにSGLT2阻害薬を休薬すべき理由

シックデイ中は、食事が十分に摂れないことや、脱水状態になりやすいことから、ケトアシドーシスや脱水のリスクが高まります。SGLT2阻害薬は、前述の通りケトアシドーシスや脱水のリスクを増加させる可能性があるため、シックデイ時には原則として休薬することが推奨されています[1][3]。当院のオンライン診療では、治療開始時にシックデイ時の対応について詳しく説明し、患者さまが安心して休薬できるよう具体的なガイドラインをお伝えしています。特に「風邪をひいて食欲がない時でも薬を飲み続けていいのか不安」といった相談をよく受けます。

休薬する主な理由は以下の通りです。

  • ケトアシドーシスのリスク増加: 食事量が減ると、体は脂肪をエネルギー源として利用しやすくなり、ケトン体が増加します。SGLT2阻害薬の作用と相まって、ケトアシドーシスを発症するリスクが高まります。
  • 脱水のリスク増加: 発熱や下痢、嘔吐は体から水分を奪い、脱水状態を招きやすくなります。SGLT2阻害薬の利尿作用が加わることで、脱水がさらに悪化する可能性があります。
  • 腎機能悪化のリスク: 脱水状態は腎臓に負担をかけ、急性腎障害を引き起こす可能性があります。SGLT2阻害薬は腎臓に作用するため、脱水時の服用は腎機能悪化のリスクを高めることがあります。

具体的な休薬ルールと再開の目安

シックデイ時のSGLT2阻害薬の休薬ルールは、以下の通りです。

  • 原則休薬: 食事が摂れない、吐き気や嘔吐、下痢が続く、発熱があるなど、体調が悪いと感じたら、SGLT2阻害薬の服用を一時的に中止してください。
  • 水分補給: 休薬中も、脱水を防ぐために十分な水分(水、お茶、スポーツドリンクなど)をこまめに摂りましょう。
  • 血糖測定: 可能であれば、血糖値を頻繁に測定し、血糖コントロールの状態を把握しましょう。
  • 医師への連絡: 体調が悪い場合は、オンライン診療を通じて速やかに医師に連絡し、指示を仰いでください。

薬剤の再開は、食事が通常通り摂れるようになり、体調が回復してからとなります。自己判断で再開せず、必ず医師の指示に従ってください。当院では、体調が回復した患者さまには、オンラインで再度診察を行い、安全に薬剤を再開できるかを確認しています。特に、手術を受ける予定がある場合は、手術の数日前からSGLT2阻害薬を休薬することが推奨されています[1]

シックデイの症状SGLT2阻害薬の対応推奨される行動
食欲不振、軽度の吐き気休薬を検討、医師に相談水分補給、血糖測定
発熱、嘔吐、下痢原則休薬十分な水分・電解質補給、速やかに医師に連絡
手術・検査前数日前から休薬(医師の指示に従う)事前に医師と休薬期間を確認

まとめ

SGLT2阻害薬の副作用を理解し、安全に薬を使用するためのリスク管理の要点
SGLT2阻害薬のリスク管理まとめ

SGLT2阻害薬は、糖尿病治療において非常に有効な薬剤ですが、頻尿、脱水、尿路感染症、性器感染症、そしてケトアシドーシスといった特有の副作用リスクを伴います。これらの副作用を適切に管理するためには、患者さまご自身が薬剤の特性を理解し、日々の体調変化に注意を払うことが重要です。

オンライン診療では、患者さまの生活習慣や体調を詳細にヒアリングし、水分補給の指導、シックデイ時の休薬ルールの説明、アルコール摂取に関するアドバイスなど、個別の状況に応じたきめ細やかなサポートを提供しています。副作用の早期発見と対策を通じて、SGLT2阻害薬のメリットを最大限に引き出し、安全で効果的な糖尿病治療の継続を支援します。何か不安な点があれば、いつでも医師にご相談ください。

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よくある質問(FAQ)

SGLT2阻害薬で体重が減るのはなぜですか?
SGLT2阻害薬は、尿中に糖を排出することで、体内の余分な糖分を体外に出します。これにより、摂取したカロリーの一部が尿として排出されるため、体重減少効果が期待できます。また、体内の余分な水分も排出されるため、むくみの改善にもつながることがあります。
SGLT2阻害薬と他の糖尿病薬との併用は可能ですか?
はい、SGLT2阻害薬は他の糖尿病薬(インスリン、SU薬、GLP-1受容体作動薬など)と併用されることが多くあります。ただし、併用する薬剤によっては低血糖のリスクが高まる場合があるため、医師の指示に従い、定期的な血糖測定を行うことが重要です。
SGLT2阻害薬は腎臓に悪い影響を与えませんか?
SGLT2阻害薬は、糖尿病性腎症の進行を抑制する効果が報告されており、腎臓を保護する作用が期待されています。ただし、脱水状態での服用は急性腎障害のリスクを高める可能性があるため、適切な水分補給が重要です。また、既存の重度の腎機能障害がある場合は使用できないことがありますので、必ず医師にご相談ください。
この記事の監修医
👨‍⚕️
佐藤義朗
👨‍⚕️
倉田照久
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