ED(勃起不全)とは?原因・症状・改善方法と最新の治療法を解説

ED(勃起不全・勃起障害)とは

EDとはErectile Dysfunctionの略で、勃起不全や勃起障害とも呼ばれる男性の病気です。

十分な勃起ができなかったり、勃起を維持できないために満足に性行為を行えない状態全般を指します。

日本性機能学会の定義では、「満足な性行為を行うのに十分な勃起が得られないか、または維持できない状態が持続または再発すること」をEDとしています。

参考文献:日本性機能学会/日本泌尿器科学会「ED診療ガイドライン[第3版]」

EDの症状

  • 勃起が持続しない
  • 勃起するまでに時間がかかる
  • 性欲はあるが興奮しても勃起しない
  • 挿入後に勃起が続かない(中折れ)
  • 硬さが不十分
  • 性行為に対して不安がある

上記に当てはまり、「満足に性行為を行えない」場合はEDの定義に該当します。

全く勃起しないEDは重度のEDであり、軽度のEDは日によって勃起が持続できるときとできないときがあるなども該当します。

また、「妻だけED」という呼び方をすることもありますが、性行為は満足に行えるが特定の条件下で勃起できない場合もEDの診断がつきます。ED治療の相談の中でも非常に多い事例です。

国内では約1,100万人がEDに悩んでいるとも言われており、一部の人だけが人知れず悩んでいる病気ではないのが現実です。

また、EDの背景には生活習慣病や精神疾患などが隠れていることもあるため、軽く見てしまうのは危険です。動脈硬化や糖尿病、うつ病など様々な疾患の症状としてEDは現れます。気になったら早めに医療機関を受診するようにしましょう。

EDの原因

EDの原因は多岐にわたり、多くの男性が予備軍であるともいえます。

代表的なEDの原因は下記のとおりです。

心因性ED

疲労やストレスから、脳内で性的刺激や興奮がうまく伝達されずに起こるEDです。

  • 職場の人間関係
  • 長時間の激務
  • 夫婦生活のストレス
  • 妊活のプレッシャー
  • 過去の性行為のトラウマ

こういった原因で勃起できない方は多くいらっしゃいます。特に30~40代に多く見られます。

背景にうつ病や心的外傷後ストレス障害(PTSD)などがある場合はその治療も必要となるため、長期間の治療となることもあります。

器質性ED

器質性EDは50~60代に多い原因で、血管と神経の障害によるEDです。

勃起は性的刺激を脳が陰茎に伝達し、血管を拡張して陰茎に大量の血液が集中することで生じます。つまり、血管の収縮が適切に起こらないと十分な勃起ができないということです。

加齢や生活習慣病などで動脈硬化を引き起こしている場合、勃起までの時間がかかったり硬さが不十分の勃起となってしまいます。

  • 糖尿病
  • 心臓病
  • 高血圧
  • 高脂血症

これらの病気を抱えている場合は血液循環がうまくいかないこともあり、高確率でEDとなります。

また、神経障害によるEDもあります。

  • 脳腫瘍
  • 脳外傷
  • てんかん
  • アルツハイマー病
  • パーキンソン病
  • 糖尿病性神経障害

こういった病気は自律神経に障害を起こすため、EDの原因となります。

薬剤性ED

特定の薬剤を服用していることでその副作用としてEDになることもあります。

代表的な薬剤は下記のとおりです。

  • 非ステロイド性抗炎症薬
  • 抗うつ薬
  • 睡眠薬
  • 抗コリン薬
  • 降圧薬
  • 抗不整脈薬
  • 高脂血症治療薬
  • 消化性潰瘍治療薬
  • 前立腺肥大症治療薬

うつ病や不安障害などの精神疾患を薬物治療中の方は、治療薬が興奮や緊張を緩和する働きをするため、それに伴い性的欲求が低下して勃起しにくくなることがあります。

混合性

心因性ED、器質性ED、薬剤性EDがそれぞれ原因となって生じる混合性のEDもあります。

実はEDの原因で最も多いのが混合性EDで、明確にこれが原因というのがわかりにくいため、治療が長期化したり症状が重症化することがあります。

混合性EDの例として、加齢や生活習慣病による勃起力の低下(器質性ED)が原因で満足に性行為を行えなかったという不安感から、その後の性行為で変に緊張してしまい勃起できなくなる(心因性ED)といったものがあります。

EDの改善方法

EDには様々な改善方法があり、医療機関を受診するものと日常生活で意識するものに大別されます。原因となるものを複数の視点から改善していくことでより効果が期待できます。

薬物治療

医療機関を受診してED治療薬を処方してもらう方法です。治療薬にはいくつかの種類があり、それぞれ効果や注意点が異なります。下記の表を参考にしてください。

薬剤名治療対象勃起強度持続時間即効性食事の影響
バイアグラED強力3~5時間0.5~1時間受けやすい
レビトラED超強力5~8時間15分~30分やや受けにくい
シアリスEDマイルド30~36時間1~3時間受けにくい
アバナフィルED強力3~6時間15分~30分受けにくい

特定の疾患がない場合はまず上記のED治療薬を試し、効果を医師と確認していくのが一般的です。ほとんどの場合は治療薬を内服することで改善が見られるため、症状が気になったらまずは薬物治療を検討してください。

注意点として、海外からの個人輸入でED治療薬を購入するのは控えるようにしましょう。法律上は問題ありませんが、偽薬が流通していたり粗悪品が混入しているケースもあります。もし個人輸入の薬でトラブルが起こっても、医薬品副作用被害救済制度の対象外となるためすべて自己責任となります。必ず医師の診察を受けて処方してもらうようにしてください。

食生活の改善

EDを改善するためには、食生活の見直しも有効です。

器質性EDの原因となる生活習慣病は、多くの場合食生活の乱れから生じます。

高カロリー、高脂肪の食事を続けていると肥満となり、高血圧や糖尿病リスクを増加させます。そして動脈硬化へと繋がり、勃起に必要な血液を送り込む力が弱くなってしまうのです。

即効性はないですが、ED治療以外にも多くのメリットがあるため、食生活が乱れている自覚のある方は見直しを図りましょう。

下記のような食べ物をなるべく控えるようにしてみてください。

  • ピザ
  • ハンバーガー
  • ラーメン
  • ジュース
  • ケーキ
  • 脂身

定期的な運動

特に有酸素運動で血液循環をよくすることは、ED改善に有効です。

前述の通り勃起は血液が陰茎に集中することで生じるため、血行がよいことは勃起に重要です。

  • ジョギング
  • ランニング
  • 水泳
  • 登山

これらは運動強度的にも効果が高いため、ぜひ生活に取り入れていきましょう。

サイクリングも有酸素運動としては効果的ですが、自転車の乗りすぎが外的刺激によるEDを引き起こす可能性があるという報告もあります。特にロードバイクのように固く細いサドルに長時間座るのは器質性EDの原因になることもあるため注意が必要です。

参考文献:Cycling-Related Sexual Dysfunction in Men and Women: A Review

ストレス発散

ストレスを受けると交感神経が優位になり、勃起をしにくくなります。

リラックスする方法は人それぞれですので、ご自身にあった方法で気持ちを切り替えてストレスを発散しましょう。

ED治療はクリニックにお任せ

EDは多くの成人男性が悩んでいる病気ですが、治療に踏み切っている方はまだまだ少ないのが現状です。

当院はオンライン治療を提供しておりますので、スマホやPCがあればどこからでも受診可能です。ご自宅で予約からお薬の処方まで完結します。

家族にバレたくない、周囲の目が気になるという方でも安心して受けることができるため、多くの方にご利用いただいております。

EDにお悩みの方はぜひ当院にご相談ください。初診再診無料、24時間予約受付中です。

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