プロバンサインの効果・副作用 – 東京オンラインクリニック

プロバンサインの効果・副作用

薬名: プロバンサイン
読了時間: 約1分

プロバンサインとは?

プロバンサイン(Pro-Banthine)は、抗コリン薬に分類される医薬品で、多汗症や胃潰瘍、過活動膀胱の治療に使用されます。主成分であるプロパンテリン臭化物が副交感神経の働きを抑えることで、発汗抑制・胃酸分泌抑制・膀胱の収縮抑制などの効果を発揮します。

特に、手掌多汗症・腋窩多汗症(ワキ汗)・足汗などの多汗症治療薬として広く使用されており、内服薬として発汗をコントロールできる点が特徴です。

プロバンサインの効果

  • 手汗・ワキ汗・足汗の抑制(交感神経の働きを抑える)
  • 胃酸分泌を抑え、胃潰瘍の治療に有効
  • 膀胱の収縮を抑え、過活動膀胱の症状を軽減
  • 発汗による皮膚のトラブル(湿疹・かぶれ)を防ぐ

プロバンサインは、神経伝達物質アセチルコリンの働きを抑制することで、副交感神経の影響を軽減し、発汗・消化器系・泌尿器系の異常な活動を抑える効果があります。

効果発現までの時間と持続時間

  • 服用後約1時間で効果が現れ、3〜6時間程度持続します。
  • 効果が短時間で切れるため、1日2〜3回の服用が必要になります。

プロバンサインの用法・用量

  • 通常、成人は1回15mgを1日3回、食前または就寝前に服用
  • 効果が不十分な場合、1回30mgまで増量可能(1日最大90mg)
  • 小児の使用は基本的に推奨されていないため、医師の指示に従う

※食前に服用すると吸収が良くなり、発汗抑制効果が高まるため、基本的には食前服用が推奨されます。

使用時の注意点

  • 副作用としてめまいや視界のぼやけが起こることがあるため、服用後の車の運転や精密作業には注意が必要です。
  • 水分補給をこまめに行い、食物繊維を多く摂取することで対策可能です。
  • 継続使用による耐性や副作用のリスクがあるため、定期的な診察を受けることが推奨されます。
  • 心疾患のある方は、心拍数の上昇を引き起こす可能性があるため注意が必要です。
  • 緑内障の方は、眼圧が上昇する可能性があるため、服用前に医師に相談してください。

副作用

プロバンサインは、抗コリン作用による以下の副作用が報告されています。

  • 口渇(乾きやすい)
  • 便秘(腸の動きが抑えられるため)
  • めまい・ふらつき
  • 視界のぼやけ(調節障害)
  • 尿が出にくくなる(排尿障害)

副作用が強く出る場合は、服用量を調整することで軽減できる可能性があるため、医師に相談してください。

他の多汗症治療薬との比較

薬剤名主な効果作用時間副作用の頻度投与頻度
プロバンサイン(プロパンテリン)発汗抑制(全身)3〜6時間あり(口渇・便秘)1日2〜3回
エクロックゲルワキ汗の抑制24時間少ない(かぶれ・皮膚刺激)1日1回(外用)
ラピフォートワイプワキ汗の抑制24時間少ない(皮膚刺激)1日1回(外用)
アポハイドローションワキ汗・手汗の抑制12〜24時間少ない(皮膚刺激)1日1回(外用)

比較ポイント

  • プロバンサインは全身の発汗を抑えるが、副作用として口渇・便秘が起こる可能性がある。
  • エクロックゲル・ラピフォートワイプ・アポハイドローションは外用薬で、ワキ汗などの局所的な汗を抑えるが、全身の汗には効果がない。
  • 局所的な汗の治療には外用薬、広範囲の多汗症にはプロバンサインが適している。

まとめ

  • 手汗・ワキ汗・足汗などの多汗症に効果的
  • 1日2〜3回の服用で発汗を抑制
  • 口渇・便秘などの副作用に注意が必要
  • 運転や集中作業前の服用は避ける
  • 他の多汗症治療薬との比較を考慮し、最適な治療法を選択

プロバンサインは、多汗症治療の選択肢として即効性があり、日常生活における汗の悩みを軽減する効果的な薬です。外用薬との併用や、症状に応じた治療法を選ぶことが重要です。

参考文献

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多汗症治療

保険適用の多汗症治療で過度な発汗を抑制。

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