ED治療薬の比較|バイアグラ・レビトラ・シアリス・アバナフィルの違いと選び方

ED治療薬の比較

当院では4種類のED治療薬を取り扱っており、うち3種類は患者様の負担も考慮してジェネリック医薬品を取り扱っております。

いずれもED改善効果があるものの、効果の強さなどに違いがあります。

まずは一覧で確認してみましょう。

薬剤名ジェネリック名称勃起強度持続時間効果発現時間食事の影響
バイアグラシルデナフィル強力3~5時間0.5~1時間受けやすい
レビトラバルデナフィル超強力5~8時間15分~30分やや受けにくい
シアリスタダラフィルマイルド30~36時間1~3時間受けにくい
ステンドラアバナフィル強力3~6時間15分~30分受けにくい

それぞれの治療薬について解説します。

バイアグラ(シルデナフィル)

バイアグラはED治療薬の中では知名度が抜群に高いお薬です。ED治療薬の中では歴史が最も古く、世界中で服用されているため有効性や安全性の高いお薬です。

国内でも1999年から発売開始されており、厚生労働省によって製造販売が承認されています。

食事の影響を受けて効果が減少しやすいため、空腹時に内服するお薬です。

バイアグラジェネリックは先発医薬品のバイアグラの有効成分:シルデナフィルが配合された医薬品になります。先発品のバイアグラと同等の効果にも関わらずより低価格であるため、ED治療薬として広く使用されています。

ジェネリックの場合、錠剤ではなくフィルム式のものも販売されており、錠剤が苦手な方も服用しやすくなっているのも特徴です。

レビトラ

レビトラは国内では2004年から発売開始されたED治療薬で、即効性と効果の高さから人気のお薬です。

現在は発売元のバイエル薬品からレビトラ錠の販売中止の発表がされており、国内では流通しておりません。

国内ではバルデナフィルというジェネリック医薬品が流通しています。

レビトラはバイアグラの改良版のような存在で、バイアグラより効果が強く、副作用は控えめという優等生なお薬です。また、食事の影響もバイアグラほどは受けません。

シアリス

シアリスは、国内では2007年から発売開始されているED治療薬で、効果はマイルドながら長時間(24~36時間)作用し、食事の影響もほとんど受けないのが特徴です。

射精後には自然に勃起状態は収まりますが、効果持続中は性的刺激・興奮を受ければ勃起状態になります。

アバナフィル

アバナフィルは2011年に韓国で「Zepeed®」として、2012年には欧州で「Spedra®」、米国で「Stendra®」として販売開始されたED治療薬です。

バイアグラと同程度の勃起増強力を持ちつつ、即効性や食事の影響の受けにくさではレビトラと同等のため、使いやすいお薬です。

体内での代謝は早く、作用時間は長くて6時間程度です。

勃起強度×効果発現時間(即効性)

性行為前に服用し、なるべくすぐに高い効果を得たい方は、勃起強度と効果発現時間(即効性)を参考にしてください。

ED治療薬の勃起強度×効果発現時間のマトリクス

レビトラは最も効果が強く、即効性もあります。重度のEDだがすぐに効果を得たいという方にはおすすめです。

シアリスは効果がマイルドなうえ、効果が出るまで1~3時間程度かかります。心因性EDの方などはシアリスでも十分に改善を実感する事ができるでしょう。

持続時間×食事の影響の受けやすさ

日常的に利用したい方や食事の後に利用することが多い方は、持続時間と食事の影響の受けやすさを参考にしましょう。

ED治療薬の食事の影響の受けやすさ×持続時間のマトリクス

ステンドラは食事の影響を受けにくく、効果の持続時間も短めのため、パートナーと食事も取りつつ性行為時には勃起を増強したいという場合におすすめです。シアリスは効果はマイルドですが持続時間は24~36時間と非常に長く食事の影響も受けにくいため、軽度のEDで日常的に改善を目指したい方におすすめです。

注意点として、ステンドラとシアリスは食事の影響を「受けにくい」だけで、服用前に食事を摂らないほうが高い効果を見込めます。

  • 食後の服用の場合は2時間程度空ける
  • 脂肪分の多い食事は控える

上記2点を意識して服用するとより効果を実感できるでしょう。

ED治療薬の副作用比較

ED治療薬には血管拡張作用があり、それによって下記のような副作用が見られることがあります。

  • 顔のほてり
  • 頭痛
  • 鼻詰まり
  • 低血圧

薬が効いている証拠でもあるので過度な心配はいりません。

効果の強さと副作用の出にくさで図を作ると下記のようになります。

ED治療薬の勃起強度×副作用のマトリクス

ED治療薬の場合は副作用が出てもそこまで苦しいものではないため、そもそも副作用を過度に心配する必要はありませんが、勃起増強と副作用のバランスを考慮するならレビトラが最もバランスが良いでしょう。

狭心症の治療薬はED治療薬と併用禁忌

ED治療薬は非常に安全なお薬ですが、狭心症の治療薬である硝酸剤との併用は避けてください。個人輸入で服用している方は特に注意です。

硝酸剤とED治療薬を併用すると血圧が下がりすぎて命に危険を生じる副作用が出てしまうことがあります。

また、上記に関連して、性行為中に心臓発作が起きて病院に運ばれると高確率で硝酸剤を投与して治療することになります。もちろん医師はあらゆる可能性を考慮して判断しますが、パートナーにED治療薬を服用したことを伝えておけばより迅速な対応が可能になるので、できる限り伝えておくようにしましょう。

統計学による有効な治療薬ランキング

ヨーロッパの研究者たちが19,724人を対象としてED治療薬の有効性分析を行った研究があります。当院でも取り扱いのあるシルデナフィル、タダラフィル、バルデナフィル、アバナフィルの他、海外で利用されているウデナフィル、ミロデナフィルも対象とし、4つの質問で統計的にランキングを付けました。

被験者にされた質問は下記の4つです。

  • GAQ-1:治験薬を使用している間、勃起が改善したと感じましたか?
  • IIEF-EF:勃起機能の国際指標-勃起機能ドメイン
  • SEP-2:パートナーの膣にペニスを挿入することができましたか?
  • SEP-3:性交を成功させるのに十分な長さの勃起が持続しましたか?

結果は下記の表のとおりです。

GAQ-1IIEF-EFSEP-2SEP-3
シルデナフィル2.963.34.924.94
タダラフィル1.721.151.81.99
バルデナフィル2.672.151.951.98
アバナフィル5.94NANANA
ウデナフィル4.123.42.443.85
ミロデナフィル3.59NA3.892.24
偽薬6.9955.996

※表の見方:値が低いほうが高評価

勃起が改善したかどうかの指標では、タダラフィル(シアリス)、バルデナフィル(レビトラ)、シルデナフィル(バイアグラ)の順となっています。

EDの症状の軽重はあれど、基本的には厚生労働省で承認されている3つの治療薬で効果を感じる方が多いという結果ですので、これら以外のお薬を無理に個人輸入などで入手して試すのはリスクのほうが大きいと言えます。

まずは国内で承認されているお薬から試すようにしましょう。

参考文献

まとめ

ED治療薬は厚生労働省が承認しているものであれば基本的に安全に使用できます。

自分の症状や使用タイミング、生活パターンなどに応じて効果の出やすいものを医師と相談して選ぶことをおすすめします。

当院では

を取り扱っておりますので、お気軽にご相談ください。初診・再診無料で、オンラインでご自宅から受診し、お薬もご自宅にお届け致します。

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